ウィリアム・エンプソン(1930)『曖昧の七つの型』

  • 第一章
    • 問題としてとりあげる意味の種類、「純粋音」と「雰囲気」の問題。第一の型の曖床は細部が同時に数個の方法で効果をもつときに起る――たとえば、数個の類似点をもった比較、数個の相違点をもった対立(32)、「比較」の形容詞、隠された比喩、リズムによって暗示される付加的意味、等によって生じる。劇的アイロニーについての付説(63)
  • 第二章
    • 第二の型の曖味においては、二つあるいはそれ以上の可能な意味が一つの意味の中に完全に解消される。シェイクスピアの十四行詩(ソネット)における二重文法。チョーサーにおける曖味例(103)、一八世紀の詩、T. S. エリオット。本題をはなれて(144)――シェイクスピアの本文校訂と 'The A and B of C' の形式。
  • 第三章
    • 第三の型の曖昧の条件は、一見結びつきのない二つの意味が同時に与えられていることである。ミルトン、マーヴェル、ジョンソン、ポープ、フッドの詩における地口(パン)の例。数個の議論の世界への指示が行われている場合の一般的曖昧(210)──寓意、相互比較、牧歌詩。シェイクスピア、ナッシュ、ポープ、ハーバート、グレイの例。第三の型の基準についての論。
  • 第四章
    • 第四の型においては、複数個の可能な意味が結びついて作者の中の複雑な精神状態を明らかにする。シェイクスピアおよびダンの詩作品(断章でなく)の考察。ダンおよびホプキンズの詩の中で、強調のおき方が幾通りか考えられる場合(269ページ以下)。老婦人を描くポープの詩を賞賛する。「ティンターン寺院」がこの型の実現に失敗しているという非難。
  • 第五章
  • 第六章
  • 第七章
  • 第八章

文献

第一章

  • note03. ハーバート・リード(1928)『英語散文の文体』 English Prose Style ISBN:4622015080