03 自己言及と二項図式化の機能

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  • 二項図式はいまや、まったく一般的に自己言及システムに対する機能に関して、接続可能性を保証する形式 として捉えられる。
  • 自己言及は、
    • 一方では二項の形式に集約される。真が非真の参照を指示し、非真が真の参照を指示するのである。
    • 他方で、二つの値はそれぞれ異なる接続の作動に道を開く。作動を接続可能なものにできるためには、二項図式における短絡を遮断しなければならない。真が非真の存在の指示としてしか用いられないこと、あるいはその逆のことを阻止しなければならない。
      • 厳密な二項図式の場合、この変換は容易化され、まさに容易化によって取るに足りないこととみなされる。ただ否定さえすれば、真の分が非真になるのである。だがまさにそれによって、この変換がそれ自体として十分ではないことが明らかになる。そのかぎりにおいて、自己言及の遂行の容易化こそが特殊な作動循環を道具かする道を開く。自己言及が遂行されるのは、自己言及によって達成される事柄が提示される場合だけである。