ルーマン(1990)『社会の科学』第6章「正当な縮減」見出し

isbn:4588009281
章のタイトル「正当な縮減」とは、プログラムのことを指す模様。

  • I 科学論における〈基礎づけ/成長〉論争から: 複雑性
  • II 〈システム/環境〉区別の導入: 包摂的区別と排除的区別
  • III 概念と予期構造
  • IV 限定性: 偶発性定式
  • V 定量性: メディアと形式
  • VI 理論と方法: プログラム
  • VII 理論: 他者言及
  • VIII 方法: 自己言及
  • IX 検証可能性: 「理論-と-方法」を結合する公準
  • X 印刷
    • (知識の産出/)知識の提示
    • 論証: テクストのかたちをとった二次の観察。
    • 冗長性/多様性
  • XI 専門性: 内部分化
  • XII 発見と正当化

この章は、なんぼなんでも論点を詰め込みすぎである。『社会の理論』シリーズの他の著作でいうと、3〜4章分くらいのトピックが詰め込まれている。

『社会の法』でいうと、
  • IVは第5章(偶発性定式)
  • VI〜IXは第4章(プログラム)
  • Xは第8章(テキスト産出・処理のかたちを採った二次の観察)
  • XIは第7章(相互作用のかたちを採った二次の観察)
に、大まかには対応する。これだけで4章分だ。

『社会の科学』は、実質的には『社会の理論』の最初の本*だから、まだ陳述の方針がこなれていなかった可能性もあるね。

社会の経済』が最初だけど、あれは事情があって、推敲不足のまま急いで出した本なので。