5 主体の欺計と、人間とは何かという問い

asin:4130101056

  • Die Tücke des Subjekts und die Frage nach den Menschen, in Peter Fuchs/Andreas Göbel (Hg.), Der Mensch - das Medium der Gesellschaft?, Frankfurt/M. 1994, S.40-56.

I

II カント、ドイツ観念論フッサールまでの哲学プロジェクト

  • 144 「人間」観念の最初にして最重要な救出プログラムは、人間に「主体」という名を与えるものであった。
    • この理論的突進の背景にあるのは18世紀の新たな自由主義である。
  • 145 「カントによって、それまで常に宗教的に規定されていた超越性についての古来の観念が、主体に‪──‬ということは人間に‪──‬移し変えられたのだ。これは、並行して見られた「世俗化」の趨向に対応している。いま超越性への準拠の欠如が嘆かれるのは、この後期的・派生的な形式を念頭に置くからである。だから、超越性への準拠がもともと宗教の管轄に属したことを、はっきり想起しなければならない。」

III 主体の統一性

  • 注11 デン・ベルク(1974)『引き裂かれた実存と複雑な社会』
  • 148 主体に関する二つの問い
    • 主体は誰から・何から自己を区別するのか
    • さまざまに選ばれ得る区別によって主体自身の一体性が規定されるとすれば、その一体性はいったい何か

IV 知識社会学的考察

    • 150 主体と自由
    • 150 人間と人格
    • 151 主体

V 〈人間と社会〉というテーマへのシステム論的アプローチ

  • 四つの革新
    • 作動のみによるシステム規定:要素と関係、構造と過程ではなく
    • 回帰的作動:自己言及は意識のみの特徴ではない
    • 差異理論
    • 再参入としてのアイデンティティ

VI

VII