涜書:滝沢『内部告発者』


ちょこちょこと顔を出す損害保険業界のあれこれについての紹介が説明的すぎ。そのわりには別に 詳しいわけでもない。
企業小説なので業界事情の紹介があるのは当然なんだけど、なんか「漫画で読む量子力学」みたいなのを読まされているような感じなんだよね(漫画としても面白くなく、量子力学も理解できない、という)。 小説として成功してない、ということなんだと思うけど、それがなんでかはわかりません。「ええもん」と「わるもん」が最初からきまっちゃってるのも理由のひとつか。あと、描かれている「悪」が、たかだか「ワンマン経営」だってのもショボい理由か。