ルーマン『自己言及性について』

夜食。

これもダイジェスト。
ダイジェストの訳注にダイジェストを挙げられても困る。


嗚呼.....。

観察の場合、私は情報の創造を区別する行動というものを考えている。 [訳:p.43]

イミわかんね。
原文:

By observation, ..., I mean the act of distinguishing for the creation of information. [p.82]


「情報産出のために区別する という働き」〜「区別することによって情報をつくりだす という働き」「区別をもちいて情報をつくりだす という働き」、でした。


メモ1。
構成がとてもわかりにくい。
「複雑性には二つのコンセプトがある」[p.81(訳42)]というんだけど、どれが「ひとつめ」で どれが「ふたつめ」なのか、一読しただけは わからない。
段落の切れ目そのほか「通常の読解のお約束」に 着目・依拠せずに 考えてみると、どうやら

    • その1)〈要素/関係〉に基づいて考えられる複雑性
    • その2)〈情報の欠如(の尺度)〉としての複雑性

という話になっているようです。そしてこれが、それぞれ、

    • その1)〈要素/関係〉:作動にもとづく複雑性
    • その2)〈情報の欠如〉:観察にもとづく複雑性

という仕方で、〈作動/観察〉-区別と関係づけられている、と。


メモ2。
この論文では(この論文でも)使われているのは、〈actuality/potentiality〉、〈actual/possible〉という区別である。

〈actual/virtual〉ではない。