涜書:ヒューズ『意識と社会』

夕食。すげーひさびさに読んだ。パーソンズに依拠し過ぎ。

意識と社会―ヨーロッパ社会思想1890‐1930

意識と社会―ヨーロッパ社会思想1890‐1930

まで。

第8章 序説 デュルケーム実証主義の残滓

 ある思想家がその若い頃の基本前提をあらためて、のちに社会経験の性質についての新しい解釈へと次第に移行してゆく という過程は、この研究のこれまでのところでもしばしば注目してきたところである。(‥) ところでエミール・デュルケームの場合は、そうした変化のもっともドラマティックなひとつの例である。(‥)実証主義的傾向の強い存在であったデュルケームは、漸次その内実はまったく観念論的な立場へと進んでいってしまったのである。(‥) デュルケームは、自分が当初の立場からどんなに遠く離れたところまできてしまったかを一度として明確に自覚したことがなかった。自分の最終的な立場にじゅうぶん首尾一貫した説明をあたえるだけの時間的余裕を得るにいたらずして、彼は死んでしまったのである。[p.188]

のっけからすごい言われようです♪