カンギレーム『生命科学の歴史におけるイデオロギーと合理性』

朝食。あっさりと片付けるつもりがなかなかの難物でそうもいかず。発想の方向性がよくわからない。

生命科学の歴史―イデオロギーと合理性 (叢書・ウニベルシタス)

生命科学の歴史―イデオロギーと合理性 (叢書・ウニベルシタス)

もうちょっと付き合うことにするがなにをうっかりするとイデオロギーなんて言葉が――認識論的障碍の代わりに――必要だと思っちゃうかなしかし。

もちろん、最初の答えは「障碍の心理主義的解釈の代わりに。」なんだろうけどさ。
  • 序説 現代の科学史叙述法における認識論の役割

第1部 19世紀における科学的および医学的イデオロギー

  1. 科学的イデオロギーとは何か
  2. ある典型的な医学的イデオロギー、ブラウンの体系
  3. 19世紀における「医学理論」終焉への細菌学の効果

第2部 19世紀と20世紀における生物学的合理性の征服

  1. 18世紀と19世紀における生物学的調節概念の形成
  2. チャールズ・ダーウィン以来の生命科学史について
  3. 生物学的指向の歴史における規範性の問題


「norm」に関連する語をみんな無理矢理「規範的」と訳して押し通そうとしているので翻訳が無茶なことになっている。これ自体が「イデオロギー的」にしかみえない所作であることよな。