お買いもの:新曜社2月新刊たち

岡本依子・菅野幸恵『親と子の発達心理学──縦断研究法のエッセンス』

縦断研究の方法を学ぶ

発達心理学の研究には、年齢の異なる集団から一斉にデータを集める「横断的方法」と、同一の個人や集団を継続的に追跡する「縦断的方法」があります。縦断的方法は発達の深い理解にかかせない研究法ですが、手間も時間もかかります。本書のもとになった「かんがるぅプロジェクト」は、妊娠期から5歳まで、親子を継時的に家庭訪問してその発達の姿を丹念に追った貴重な研究です。本書の前半ではその経験から得られた、縦断研究法の具体的な進め方を、おしみなく公開しました。また後半では、この研究から得られた親と子の発達の姿を、縦断研究ならではの多様な視点から生き生きと描き出しています。発達心理学、保育学の学生、研究者にとって必携のテキストとなるでしょう。

親と子の発達心理学―縦断研究法のエッセンス

親と子の発達心理学―縦断研究法のエッセンス

ポーラ・ブラック 著/鈴木眞理子 訳『ビューティー・サロンの社会学──ジェンダー・文化・快楽』

ビューティー・サロンはどんなところ?

「ビューティー・サロン」(フェイシャルやボディトリートメントを施す店)、そこは「女らしさ」を読み解く絶好のスポットです。女性は何を求めサロンに足を運ぶのか? ビューティー・セラピストとはどんな仕事なのか? 社会や職場で「妥当」とされる外見を保つため、あるいは「健康」のため、ときには「美」を否定しながらもサロンに集う女性たち。客とサロン・スタッフへの詳細なインタビューと、ブルデューをはじめとする社会学理論の批判的吟味とを絶妙にバランスさせた分析から、ビューティー・サロンという場が生み出すジェンダー、文化、快楽についての多彩な経験を鮮やかに浮かび上がらせた読みごたえのある一書です。

ビューティー・サロンの社会学―ジェンダー・文化・快楽

ビューティー・サロンの社会学―ジェンダー・文化・快楽