家事の合間にベストセラーを周回遅れでチビチビ読みながら「合理性」概念について考えるスレ。

- 作者: ユルゲン・ハーバーマス,河上倫逸
- 出版社/メーカー: 未来社
- 発売日: 1985/10/01
- メディア: 単行本
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家事の合間にベストセラーを周回遅れでチビチビ読みながら「合理性」概念について考えるスレ。
まで。
ウィンチ論の節だけは まとめてみようかと思ったが、一度読んだだけじゃなにいってるかさっぱりわからん。あとでまた読む。
1-2-(4)「世界像の分散化(ピアジェ)、生活世界概念の暫定的導入」。
〈主観的世界|社会的世界|客観的世界〉(!?)、そして(!?) 〈生活世界〉!????!
ピアジェの場合[、「思考と行為の構造」・外的現実や客観的世界 とかかわる 狭義の「認知的発展」だけでなく]、より広義での 認知的発展 があるのであって、この発展は 外的宇宙を構成するものであるだけであるのみならず、客観的・社会的世界 を 主観的世界 から同時に区別するための関連体系を構成するものとみられる。認知的発展は 一般に、自己中心的性格を持つ世界観の分散化を意味するのである。
[客観的世界|社会的世界|主観的世界、という]三つの世界の形式的関連体系が文化していくにつれてはじめて、世界の反省的概念が完成する。とともに、どのような状況にあるか規定する為の共同の話し合いという意味で、相互に解釈の努力をすることによって、世界を理解する道が開かれるであろう。
- われわれはこの主観的世界の概念によって、自己の内的世界のみならず他者の主観的世界を外的世界に対照させることができる。
- 一定の事実(自我が客観的世界に存在する事態と見なすもの)、または一定の規範的な期待(自我が共通の社会的世界の正当な存立と見なすもの)が、いかにして他者の観点から表現されるのか、つまり他者の主観的世界の要素として表現されるのかを、自我が考慮できる。
- さらに自我が考慮しうるのは次の点である。つまり、他者の方はかれの方で、自分が存在する事態および妥当する規範と考えるものが、自我の観点でいかに表現されるか、つまり自我の主観的世界の要素としてどのように表現されるかを考慮すること、これである。
[...]
了解の行為はすべて、相互主観的に承認される一定の状態を目指す共同の解釈過程の一部と考えられる。このばあい、三つの世界の概念が共通に仮定される座標システムとして役立つのであって、そのシステムにおいて参加者がそれぞれに事実か、妥当する規範か、それとも主観的体験として取り扱うべき事柄を了解できるように、状況のコンテクストが配列されるのである。[p.109]
せんせー。「了解」って行為なんですかー。
わたしはここで、生活世界という概念 を、まず了解過程と関連する概念として導入することが出来る。
コミュニケイション的に行為する諸主体は、つねに生活世界の地平で了解しあう。かれらの生活世界は、多少とも曖昧な、つねに問題のない、その背景にある確信から構成されている。こうした生活世界の背景は、参加者が問題の余地のないものだと前提する状況を規定するための根拠として役立つ。
- コミュニケイション共同体の構成員は 状況を解釈する作業のなかで、客観的世界やかれらの相互主観的に共有する社会的世界を、個人や(他の)集団員の主観的世界に対照させる。
- 世界概念やそれに照応する妥当性の要求は、コミュニケイション的に行為する人々が、そのときどきに問題となり 合意を必要とする状況のコンテクスト を、問題とする余地のないものとして前提されている生活世界 の中に組み入れるための 形式的関連点formale Gerüst である。
[一方で]生活世界は 過去の諸世代の 以前におこなわれた解釈の仕事を集積している。[他方で]生活世界は、あらゆる現実的な了解の作業ごとに生ずる意見の不一致の危険を防ぐ為の保守的な重りである。[...] これら二つの重りの間の関係は,世界像の分散化とともに変化する。[...] だから生活世界の合理化は、まず第一に「規範的に承認される同意」対「コミュニケイション的に生み出される了解」の地平で特色づけられうる。[...] [p.110]
〈中〉〜[e]s/〜e
- [1] (建築・修理用の)足場, 仮構え; 枠台, フレーム; (橋などの)トラス, 桁けた構え.
- [2] 骨組み, 骨格, 構想.―das 〜 eines Dramas 芝居の骨組. [rüsten]