読了。まずい定食を食わされた ‥‥の感あり。
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- 古賀敬太編、『政治概念の歴史的展開』(第一巻)、
晃洋書房 ; ISBN: 4771014957 ; 1 巻、2004/04、3255円
- 古賀敬太編、『政治概念の歴史的展開』(第一巻)、
小田川さん曰く:
政治思想史がある種の「問題史」であることを考えると、「論点史」というまとめ方には「概念史」よりも好感を持ってしまう。
<トピック準拠(or テーマ分析)か/概念準拠(or 語用分析)か>、ということではなく──だってどちらも必要なのだから──、単に企画と編集が甘いのだと思いました。
「問題準拠(or 機能分析)」の抽象度を落とすための手続きと考えれば、この二つは機能的に等価。 機能分析のためには、「トピック」も「概念(or 語用)」も使えるけれども、「語用」分析のほうが──個々の「データ」に即した分析がやりやすく、そのいみで──恣意性が入り込みにくく、しかしその分処理は難しい。逆に、「論点」準拠だと──読者の関心には沿いやすいが──、記述対象に即したものになっているかどうか、という記述の適切さを確保するのが難しくなる、といったことになるのでは。
定食だからまずい、のではない。そもそも概念史の本なのに、事項索引がついてないなんてあ_り_え_な_い し。 せめて索引さえちゃんとしてれば、学部生の試験勉強には役立てられたと思う。
「観念の歴史」というプロジェクトには いくつかの──よくしられた──難しさがあって、
ところでルーマンのルの字も出てこない。びっくりだよ。
まぁ政治学におけるルーマンの扱いなんてこんなもんだ、ということですか。いいけど。