https://the-five-books-discourse-on-the-method-4.peatix.com/講義内容
今から約400年前、現代科学の礎が築かれた科学革命の時代、ルネ・デカルト(1596–1650年)という一人の天才が、新たな哲学を打ち立てるために奮闘していました。この講義では、彼の努力のなかで生み出された稀代の名著『方法序説』(1637年)を、4週間かけて全4回の講義とともに読み進めていきます。
この本を読んで得られるものを一言で表すならば〈考えるための方法〉ということになるでしょう。彼の生きた17世紀は「方法の世紀」とも呼ばれる時代でした。なぜ方法なのか。それは、新たな物事の誕生には常にそれを遂行するための新たな方法が伴わなければならないからです。前の時代と同じやり方では同じ結果になってしまう。彼らは新たな方法を打ち立てることで、新たな科学を、そして新たな哲学を打ち立てようと試みたのです。
『方法序説』はそんな方法の世紀においても、随一の影響力と破壊力をもつ書物です。たしかに、本書には、現代科学では否定されている事実や、批判されがちな心身二元論などが登場してきます。しかし、読み進める上で重要なのは、デカルトがそのような考えに至ったのはなぜか、という点です。というのも、その思考プロセスにこそ「方法」があるからです。デカルトの思考方法は時代を超えて現代の私たちにも大いに参考になることでしょう。
本講義では、『方法序説』の内容に関する紹介はもちろん、17世紀の他の哲学者たちの思想との比較、さらには毎回の講義の冒頭で本書をより楽しむためのブックガイドの時間なども設ける予定です。また、講義期間中はいつでもSlackを用いて講師に質問をすることが可能になっていますので、理解が難しい箇所があっても一人で悩まず講師とともに考えることができます。
『方法序説』は初めて哲学書を読む方、哲学への最初の一歩を踏み出したい方、さらには17世紀哲学に興味を持っている方などにもお勧めです。ぜひ一緒に『方法序説』を楽しみましょう。みなさんのご参加をお待ちしております。
The Five Books:デカルト『方法序説』読書会(講師:三浦隼暉)
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