1984-01-01から1年間の記事一覧

12章2節

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11章8節

p.855 第4章8節への指示: 以上述べてきたことをすべて背景として、もう一度、コミュニケーションが行為として非対称化されるというテーゼを取り上げることにしたい。社会システムは、なによりもまず、コミュニケーション・システムなのである。しかしなが…

11章3節

p.814 mitlaufende Selbstreferenz こうした諸考察から導かれる重要な帰結の一つは、あらゆるオートポイエシスにおいて必要とされる自己準拠は、いかなるばあいでも自己を拠り所とするように指示すると同時に自己以外のものを参照するように指示する自己準拠…

第10章第四節「相互行為システムの構成条件としてのゲゼルシャフト」

[100401] 社会と相互作用は、異なる種類の社会システムである。社会によって、コミュニケーションという出来事の有意味的-自己準拠的な閉鎖性が保証されている。それゆえまた、社会は、それぞれの相互作用においてコミュニケーションを開始することができ…

第10章「ゲゼルシャフトと相互行為」

[100301] 居合わせること 相互作用システムもまた、比較的明確にその境界を定めることができる。どんなシステムのばあいでも、その境界が十分に定められるのは、境界を設定したり外部と内部という区別を用いたりするさいに問題となりうることがらが、そのシ…

第9章「矛盾とコンフリクト」2節

作動と観察の差異──「矛盾」の場合 オートポイエシスと観察(自己観察)との区別が有効であるということは、本章で取り上げられている矛盾の問題を考察してみれば明らかとなる。矛盾は、オートポイエシス的オペレーションが問題なのかそれとも観察が問題なの…

節見出し

1984→1995。ISBN:4769908083 訳者が付けた小見出しトピック/焦点 1矛盾概念の不在「矛盾」概念を巡る研究概況:実証主義と弁証法→初発の問「社会的なもののなかに矛盾は含まれるのか。含まれるとすればどういう意味においてなのか」 2矛盾概念をどう捉える…

6-2 相互浸透概念

6-1 主題の設定

[331] 本章では人間と社会システムの関係を取り上げます。 「人間」という語で考えているのは、心理システムと生体システムです。 「パースン」という語で考えているのは、個々の人間に向けられた期待複合です。

第6章「相互浸透」

節タイトルは訳者によるもの 主題の設定 相互浸透概念 オートポイエーシスと構造 結合概念 人と人との相互浸透 二元的図式化と相互浸透 道徳と相互浸透 社会化と相互浸透 身体と相互浸透 結びにかえて ディスカッション:http://d.hatena.ne.jp/contractio/2…

4章8節

コミュニケーションは見ることができない。 こうしたコミュニケーションについての分析*のもっとも重要な帰結によると、コミュニケーションは、直接には観察されえないのであり、コミュニケーションは推定されることによってしか接近されえない53。 53 この…

4章第6節

p.243 なによりもまず興味深いのは、コミュニケーションがそれぞれ単一のユニットeinzelne Einheitとして たとえば警告の呼び声として、救いを求める声として、ただちにかなえられうる願い事として、挨拶として、ドアの前でどちらがまず通り抜けるかの問題の…

4章5節

p.239-241 言語と再帰性──再帰的コミュニケーションの分化 [言語がなくてもコミュニケーションは生じる。しかし言語がある場合、コミュニケーション過程は知覚のコンテキストから分出しうることになる‥‥]コミュニケーション過程のそうした分出をとおしては…

第4章2節

8節(p.259) からここ↓への参照あり: コミュニケーションのセルフコントロール あるコミュニケーション的行為にあるコミュニケーション的行為が次々と続くばあい、先行するコミュニケーションが理解されているのかどうかの吟味が、そのつどおこなわれている…

第3章「ダブル・コンティンジェンシー」

節タイトルは訳者によるもの パーソンズを超えて [06.0] ダブル・コンティンジェンシーの論理 [12.0] 不確実性の公理 [05.5] ダブル・コンティンジェンシーと不確実性 [04.0] 自触媒作用と予測可能性 [05.5] 秩序問題の新しい地平 [05.0] システム境界をめぐ…

第3章第1節「パーソンズを超えて」

われわれのテーマは、社会的に行為するということの一根本条件そのものである。ダブル・コンティンジェンシーというこの問題の解決なしには、行為は成立しない。なぜなら、その規定の可能性が欠けているからである。[p.159]ダブル・コンティンジェンシーの問…

第3章第2節「ダブル・コンティンジェンシーの論理」

[164] DKという定式は、関与者を「人間・主体・個人・人格」など具象的な存在として表象してしまうという強固な前提を解消するのに役立つ。 「既存の前提を解消する」というなら、それに対する代替案を示さなければならないだろうが、ルーマンによる代替案の…

第3章第3節「不確実性の公理」

(23) にエスノメソドロジーに対するやや長めのコメント。 [179] この[秩序問題について単純で積極的な解決策を用意するのではなく、有りそうにないものが如何にして有りそうなものになるのかを問うという]第二の見解は、DKの問題を徹底化することで、その…

第3章第4節「ダブル・コンティンジェンシーと不確実性」

「ダブル・コンティンジェンシー」という問題設定はなんの役に立つか。 「進化論的・形態発生的理論構築のために」ということのようです。 「純粋」なダブル・コンティンジェンシー、したがって社会的に完全に未規定な状況は、たしかにわれわれの社会的現実…

第3章第6節「秩序問題の新しい地平」

第3章第5節「自触媒作用と予測可能性」

関与システムの行動は、その行動のそれ以外の規定可能性という自由のもとでおこなわれる場合に 行為になる。[p.185] 自己触媒作用 社会システムは、ダブル・コンティンジェンシー問題によって生み出される。 ダブル・コンティンジェンシー問題は、社会システ…

第3章第7節「システム境界をめぐる問題」

テーゼ: ダブル・コンティンジェンシーは、不可避的に社会システムの形成に帰着し、その意味で、その(...)持続問題として自触媒作用をおこなっている。[p.195] ジンメルからの引用: 二人の人々の関心が 同一の対象に向けられる場合はどんな場合でも、二…

第3章第8節「信頼と不信頼」

ダブル・コンティンジェンシーのもっとも重要な帰結の一つは、信頼または不信頼の発生である。[p.198]

第3章第9節「ダブル・コンティンジェンシーと自己準拠」

基底的自己準拠(要素=行為水準の自己準拠)/社会的自己準拠(社会システムと関連した自己準拠) [一方では、]要素(=行為)の自己関連付けは、要素と要素の選択的な結合のために作り出されており、その結合のために用いられている。 [他方では、]こ…

第3章第10節「ダブル・コンティンジェンシーにおける選択の問題」

「Systemreferenzen」概念の初出箇所。[p.212]

第1章第3節

3:過程と構造の分化〜再帰的自己準拠 複合的システムは、その環境と比較して複合性の落差があることにかんがみて、時間的に考えても、環境との一対一の対応関係を拠り所としえないだけではない。そうした複合的なシステムは、環境との完全な同時化を断念し…