ミシェル・フーコー『フーコー・コレクション5:性・真理』

秋の上野レクチャー。


  • 性現象と真理
  • 身体をつらぬく権力
  • 性の王権に抗して
  • 世界認識の方法―マルクス主義をどう始末するか
  • 性現象と孤独
  • 性の選択、性の行為
  • 倫理の系譜学について―進行中の仕事の概要
  • 快楽の用法と自己の技法
  • 『性の歴史』への序文
  • 自由の実践としての自己への配慮
  • 生存の美学
  • 自己の技法
  • 個人の政治テクノロジー

みんなで読む哲学入門:フーコーにおける古代と近代

  • 第1回 11月15日(火) 「個人の政治テクノロジー」406~434頁
     (参考:「快楽の用法と自己の技法」235~279頁)
  • 第2回 12月6日(火) 「倫理の系譜学について――進行中の仕事の概要」170~234頁
     (参考:「身体をつらぬく権力」12~31頁)
  • 第3回 12月27日(火) 「自由の実践としての自己への配慮」292~336頁
     (参考:「性現象と孤独」116~134頁)
  • 第4回 1月17日(火)(2023年) 「自己の技法」350~405頁
     (参考:「生存の美学」337~349頁)

 これまで当ゼミナールでは、 近現代ヨーロッパの政治哲学にかんする古典を輪読してきました。 2018年度にはユダヤ人問題や全体主義に近代的な啓蒙思想の隘路を見たアーレントの諸論考を読み進め、 2019年度にはそこから遡って啓蒙思想のエッセイ風スタイルの著作を、イギリス・フランス・ドイツの国境をまたいで旅するように眺めてきました。そして、2020年度からは読み応えのある長編古典にもチャレンジしています(ルソー『人間不平等起源論』、アダム・スミス国富論』・『道徳感情論』など)。今回は2021年秋に引き続き、20世紀最大の思想家のひとりミシェル・ フーコーのエッセイやインタビューを読みたいと思います。
 フーコーが亡くなるまでの最後の10年間近くの思想は、これまで多くの謎に包まれていました。しかし、近年コレージュ・ド・フランスでの講義録が次々と編集・邦訳され、徐々にその全貌が見えてきました。今回のゼミでは、そうした成果を踏まえて適宜解説を加えながら、より手軽にアクセスできるインタビューを中心としたフーコーのテクスト群を読んでいく機会としたいと思います。
上野大樹・記)

https://peatix.com/event/3390480/view

総特集:社会学

産業社会学

秋元律郎(1978/1990)『新版 社会学入門』(有斐閣 ISBN:4641091161
  • 第4章「職場」[羽田 新]
    • 4-1 組織のなかの人間労働
    • 4-2 職場のなかの緊張関係
    • 4-3 職場生活の変化
    • 4-4 労働における人間の復権を目指して
  • 第6章「社会学とその方法」[羽田新、袖井孝子]
    • 6-1 社会学の研究方法としての社会調査
    • 6-2 観察調査の迫力
    • 6-3 人の心は測れるか

人間関係/社会関係

高城和義(1992)『パーソンズアメリカ知識社会』(岩波書店 ISBN:4000018752
  • 第六章「社会関係学科と統一社会科学運動」
    • 一 「社会関係学科の創設」
      • [171] 「こうして彼ら(パーソンズら)は連名で、一九四二年、「人間関係学科」の創設をコナント学長に提案する。これは学長を動かすことに成功しなかったので、翌年彼らはポール・バック教養学部長に働きかける。その結果、バック学部長のもとで新学科形成のための原案作成委員会が設置された。彼ら五人はその委員として、一九四三年夏、集中的な討議をおこない、報告書を作成する。社会人類学社会学社会心理学・臨床心理学の四分野を統合した、新しい学科を創設すべきであるというのが、その結論であった。この提案は、教養学部の教員会議に提出された。しかしながら戦争の進展が、この計画を一時中断させることとなる。」
      • [173] 「このような社会学科、人類学科、心理学科の分裂。対立は、個人的な人間関係にとどまるものでも、またハーヴァードに固有のものでもなかった。イェール大学の「人間関係研究所」やコロンビア大学の「応用社会調査研究所」のような、学際的研究組織がすでに設立されていたことは、そうした緊張がハーヴァードにとどまるものでなかったことを、明確に示している。緊張・対立は、一九三〇年代に形成され戦後に開花する新しい学問的潮流と、旧来の正統的学問との、理論的ちがいに根ざすものであったとみなければならない。」

〈1930年代に形成され戦後に開花する新しい学問的潮流〉に与えられた名前の一つが「行動科学」。

      • [174] 「一九四四年、パーソンズがソローキンにかわって社会学科長になったとき、すでに学科の再組織化は不可避である、との合意をともなっていた。一九四五年春、彼はバック教養学部長の命をうけて、全国の学際的研究の実態調査にでかけている。彼が訪問したのは、イエール大学の「人間関係研究所」、コロンビア大学の「応用社会調査研究所」、ノースカロライナ大学の「社会調査研究所」、プリンストン大学の「人口研究所」、ウエイン大学、ミシガン大学シカゴ大学ミネソタ大学のほか、「戦争省情報・教育局研究部」、「農務省計画調査局」などの政府機関をもふくんでいた。」
      • [175] 1946年1月29日、社会学科を解体して新しい学科を創設することが決まった。
        「この歴史的な教養学部教員会議の終わりの瞬間を、オルポートはつぎのように紹介している。
        「午後六時、これは教員会議が散会する聖なる時間であった。一九四六年一月の会議で、学部は新しい学科の形成を承認したが、午後五時三〇分になってもなお、その名称は決まっていなかった。人間関係という名称が提案されていたが、すでにイェールに同じ名の研究所が設置されていたので、それは承認をうることがありそうもなかった。社会学社会心理学・臨床心理学。人類学科とよぶことは、それが実態にあっていたにしても、あまりにも重苦しい名称であった。午後五時五九分ごろ、だれかが『社会関係』という名称を提案した。時間が遅かったので、その名称は討論なしで採択された。」」
    • 二 学際的学科の組織と活動
      • [176] 「開設時のスタッフは、
        社会学パーソンズ、ホーマンズ(5)、ストウフアー、ソローキン、ツィンマーマン、
        ・人類学のクラックホーン、
        社会心理学のオルポート、
        ・臨床心理学のマレー、ロバート・ホワイト、
        ・終身在職資格をもたない若手教員として、社会学のロバート・ベイルズ(8)、社会心理学のジエロームブルーナー、社会史のオスカー・ハンドリン
        など、かなりの数にのぼった。
        ・くわえて開設直後に、数理統計学のモステラ、社会心理学のリチャード・ソロモンなど、さらに多くの若手が採用され、社会関係学科は急速に巨大な学科として成長していった。」
      • 注5 「1910年ボストンで生まれたホーマンズは、1932年にハーヴァードを卒業して、ひきつづき同大学で研究をつづけ、1939年に同大学講師となった社会学者である。彼ははじめ英文学を専攻していたが、ヘンダーソンの影響のもとでパレートを学び、小集団研究ですぐれた業績をあげた。第二次大戦中彼は海軍に勤務しており、1946年からハーヴァード大学社会関係学科准教授、1980年に名誉教授となった。1963年、アメリ社会学会会長。彼はパーソンズ・グループとは別個の、実証主義的・数量的方法を強調する立場に立った。」
      • 注8 「1916年ミズーリ州生まれのロバート・ベイルズは、1940年にオレゴン大学で自然科学の修士号をえたのち、ハーヴァード大学に進学し、1945年社会学で博士号を取得した。それ以来彼はハーヴァードで小集団研究をつづけ、1957年からハーヴァード社会関係学科教授を務めるとともに、1961年、ストウファーのあとをついで第二代社会関係研究所所長を務めた。彼はパーソンズらの『行為の一般理論をめざして』の共同研究にも加わっており、そののちパーソンズと共同で、AGIL図式を考案した。」
      • [179] 「ともあれもう少し具体的に、社会関係研究所の学際的研究を紹介しておこう。
        ・研究所は大学の予算のほかに、ロックフェラー財団カーネギー財団、フォード財団、政府機関などから、10年間で150万ドル(5億4千万円)という巨額の研究資金をえて、多数の共同研究を組織している。
        ・オルポートを中心とした「集団の偏見」の研究、
        ブルーナーとソロモンの認知理論に関する研究、
        ・ベイルズの小集団の相互行為分析、
        ・ストウファーとモステラーがラザースフェルド(コロンビア大学)を招いておこなった、「社会心理学における測定」の研究
        などは、その一例である。」
    • 三 国立科学財団創設をめぐる圧力政治
      • 1 国立科学財団の創設
      • 2 『社会科学――基礎的な国民的資源』

相互作用

パーソンズ編(1968→1969)『現代のアメリ社会学』(東北社会学研究会訳、誠信書房 ISBN:B000J9N4B4
ポール・ラザーズフェルド(1972→1984)『質的分析法:社会学論集』(岩波書店 ISBN:4000010158
  • 序章
    • [003] アメリカヘ初めてきたとき、私は消費者調査に関する研究の検討をした。この研究は本書には再録されていないが、「市場調査の心理的側面」という題で発表した。私はこの論文で、「行為」の観念が人間の行動に関するすべての研究の中心になるべきであることを主張した。その後しばらくして、パーソンズの著名な『社会的行為の構造』が出版された。彼はウェーバーが強調した行為を手本にしたのであるが、ウェーパーの思弁的な行為のとらえ方に並行して、とくにドイツで広範な経験的伝統が現われていたことを、パーソンズは気づいていなかった。この点を顧慮して、私は「行為の経験的研究に関する歴史的考察」と題するかなり詳細な論文を著わした。」
  • 第2章「行為の経験的研究に関する歴史的考察」
    • I 「ヴュルツブルグ学派――人間行為研究の初期の原型」
    • II 「ドイツの「人間研究」の伝統における「行為言語」」

小集団研究:46,199,359
相互作用 133-135

富永健一(1995)『社会学講義:人と社会の学』(中央公論新社 ISBN:4121012429

ジンメルとフライヤー

(1968)『世界の名著47 デュルケームジンメル デュルケーム』(中央公論新社 ISBN:4124001274
尾高邦雄「デュルケームジンメル──近代社会学の建設者たち」」
山本鎭雄(1986)『西ドイツ社会学の研究』(恒星社厚生閣 ISBN:4769905564
廳 茂(1995)『ジンメルにおける人間の科学』(木鐸社 ISBN:4833222159
城 達也(2001)『自由と意味:戦後ドイツにおける社会秩序観の変容』(世界思想社 ISBN:4790708705

今月の50冊

  1. Aufsätze und Reden. Niklas Luhmann 334p ISBN:3150181496
  2. ことばの力学 ロゴロジー入門 森 常治 236p ISBN:4061455346
  3. アメリ言語哲学入門 (ちくま学芸文庫) 冨田 恭彦 321p ISBN:4480090630
  4. ウェーバー支配の社会学-古典入門 (有斐閣新書 古典入門) 向井 守 227p ISBN:4641088675
  5. エピクロス-教説と手紙 (岩波文庫エピクロス 215p ISBN:4003360613
  6. デュルケム自殺論 (有斐閣新書) 宮島 喬 232p ISBN:4641088780
  7. ハイデガー哲学入門──『存在と時間』を読む (講談社現代新書) 仲正 昌樹 264p ISBN:4062883414
  8. ハイデッガー カッセル講演 (平凡社ライブラリーマルティン・ハイデッガー 320p ISBN:4582765963
  9. ハリネズミと狐--『戦争と平和』の歴史哲学 (岩波文庫バーリン 159p ISBN:400336841X
  10. フッサール講談社学術文庫) 田島 節夫 465p ISBN:4061592181
  11. マックス・ウェーバー-著作と思想 (有斐閣新書) 徳永 恂 233p ISBN:4641088500
  12. マーケティングの神話 (岩波現代文庫) 石井 淳蔵 424p ISBN:4006001355
  13. モラリストの政治参加-レイモン・アロンと現代フランス知識人 (中公新書) 杉山 光信 195p ISBN:4121008340
  14. ラカン入門 (ちくま学芸文庫) 向井 雅明 412p ISBN:4480096760
  15. レポートの組み立て方 (ちくま学芸文庫) 木下 是雄 269p ISBN:4480081216
  16. 人間の条件 (ちくま学芸文庫) ハンナ・アレント 549p ISBN:4480081569
  17. 国富論 1 (岩波文庫アダム・スミス 446p ISBN:4003410513
  18. 国富論 2 (岩波文庫アダム・スミス 500p ISBN:4003410521
  19. 国富論 3 (岩波文庫アダム・スミス 456p ISBN:400341053X
  20. 国富論 4 (岩波文庫アダム・スミス 422p ISBN:4003410548
  21. 失言恐慌-ドキュメント銀行崩壊 (角川文庫) 佐高 信 255p ISBN:4043775016
  22. 妊娠小説 (ちくま文庫) 斎藤 美奈子 300p ISBN:4480032819
  23. 日本的経営-その神話と現実 (中公新書) 尾高 邦雄 206p ISBN:4121007247
  24. 日本語からの哲学: なぜ〈です・ます〉で論文を書いてはならないのか? (犀の教室 Liberal Arts Lab) 平尾昌宏 312p ISBN:4794973276
  25. 普及版 世界文学全集〈第1期〉 (集英社文庫) 清水 義範 254p ISBN:408748369X
  26. 東大駒場学派物語 小谷野 敦 294p ISBN:4403231136
  27. 歴史序説 (1) (岩波文庫) イブン=ハルドゥーン 514p ISBN:4003348117
  28. 法思想の層位学 (叢書 ヒストリー・オヴ・アイディアズ) G. ヒューズ 179p ISBN:4582733522
  29. 生き方の人類学-実践とは何か (講談社現代新書) 田辺 繁治 261p ISBN:4061496557
  30. 生物から見た世界 (岩波文庫) ユクスキュル 166p ISBN:4003394313
  31. 矢内原忠雄--戦争と知識人の使命 (岩波新書) 赤江 達也 256p ISBN:4004316650
  32. 科学哲学 (文庫クセジュ) ドミニック ルクール 164p ISBN:4560508917
  33. 純粋理性批判上 (平凡社ライブラリーイマヌエル・カント 580p ISBN:4582765270
  34. 見えない都市 (河出文庫) イタロ カルヴィーノ 240p ISBN:4309462294.pdf

第六期ゲーム研究読書会:川﨑寧生(2022)『日本の「ゲームセンター」史──娯楽施設としての変遷と社会的位置づけ』

ゲーム研究読書会、第六期はこの本を。今期も著者臨席で開催します。




福村出版

  • まえがき
  • 日本の「ゲームセンター」史年表
  • 序章
    • 1 本書の目的
    • 2 研究背景
    • 3 ゲームセンターを対象とした先行研究の成果と課題
    • 4 本書の問題意識と目的
    • 5 本書の研究手法と研究範囲
    • 6 本書の構成
  • 第1章 ゲームセンターに関する先行研究、および現在までに整理された日本ゲームセンター史の概観
    • 1 本章の目的
    • 2 先行研究の整理
    • 3 ゲームセンターに関する先行研究の小括
    • 4 ゲームセンター黎明期──1930年代~960年代──
    • 5 ゲームセンターの全国的な市場展開のはじまり──1970年代──
    • 6 産業の急拡大による軋みと変容──1980年代──
    • 7 ゲーム作品による店舗空間の変化──1990年代──
    • 8 ゲームセンターの現状──2000年代~現在──
    • 9 小括
  • 第2章 日米ゲームセンター史の比較分析──場所・空間の定着過程に着目して
  • 第3章 日本のゲームセンター史が持つ特殊性の分析──社会統制史の観点を中心に
  • 第4章 ゲームセンターにおける店舗形態の特徴──先行研究における議論の整理を中心に

  • 第5章 ゲームセンターが社会に根付く過程のケーススタディ1 大人向けゲームコーナー ──都市型娯楽の新しい形としての「ゲーム機が導入された喫茶店
  • 第6章 ゲームセンターが社会に根付く過程のケーススタディ2 子供向けゲームコーナー ──駄菓子屋や玩具屋に広がったゲームプレイの形
  • 第7章 娯楽施設としてのゲームセンターの変遷──店舗形態に影響を与えた要素を中心に
  • 終 章