涜書:フーコー『私は花火師です』

わたしは花火師です―フーコーは語る (ちくま学芸文庫)

わたしは花火師です―フーコーは語る (ちくま学芸文庫)

p.52 の訳注1。

フーコーが以下で掘削と攻城について語っているところからみて、ここで花火師と訳したアルティフィシェという語は、あるいは軍隊の「爆破技師」と訳すべきかもしれない。ただしどちらも基本的に仕事の内容は変わらないし、本書の17ページでフーコーは時分の書く書物が「爆弾のように効果的で、花火のように楽しい爆発物となること」を夢見ると語っているので、あえて花火師という訳語を採用した。

「あえて」ってなんだよ。
「仕事の内容」が「変わらない」わけないじゃん。「爆破技師」の仕事を美的に享受すること──爆破の光景を 花火のように楽しむこと──は ふつうに可能だろうが、花火師の仕事が破壊を結果したら そりゃ事故だろうに。なに言ってんの????