生活改変思案/涜書:小方厚『音律と音階の科学』

書物への嗜癖・耽溺をたちきって生活を改善(というか改変)しましょう、というプロジェクト。について思案する昨今。
「本を(なるべく)買わない」という方針は結構実行できているが、読書時間の減少にはあまりつながらないことが判明。
これはもう、抜本的な改革が必要なのかもしれない。


なんだろう? 読むジャンルをリハビリ関係のものに限定する、とか?
自助グループとかないのかしら。


とりあえず今日はこれを読んだ(リハビリ的な意味で)

音律と音階の科学―ドレミ…はどのようにして生まれたか (ブルーバックス)

音律と音階の科学―ドレミ…はどのようにして生まれたか (ブルーバックス)

良書。著者はビーム物理がご専門だそうです。正誤表あり:

1.41421356...(sqrt{2})は減5度の周波数比であり、サイン・コサインはスペクトル解析の基礎であるフーリエ変換の道具である。数学は本書のためにあるようなものだ。ただし、今回はブルーバックス編集部の注文によって、数式は全部削除されてしまったのは残念である。[p.4]

ちょwwwww 編集部なにしてんだコラ


音程について
和声の命名規則はきわめて不合理で、「こんなものにつき合ってられるか」という気持ちがどうしても先に立ってしまうわけですが、この不合理性は、音程命名規則がもつ不合理性に由来する訳です。この点、著者も指摘して曰く:

音程の数え方は合理的ではない。

  • 1つの原因は、音程には「ゼロ」という概念が導入されていないことである。[...] ここでは同じ音は1度の音程をもつという。
  • もう1つの原因は、単位がはっきりしないことである。白鍵の個数を単位にしているのだが、隣り合う白鍵の間隔が全音のこともあり、半音のこともある。そのため、何度 の前につける「長」「短」「増」「減」「完全」などの接頭辞(?)が必要となった。[p.52]
「原因」じゃなくて「理由」な。

なんでみんなこんな馬鹿げたものを使い続けてるのかな。(俺は使わないからいいけど。)


■参照

Giant Steps

Giant Steps

ジャズ来るべきもの(+2)

ジャズ来るべきもの(+2)

ジャズ来るべきもの

ジャズ来るべきもの

お買いもの思案:西村『ポスト育児期の女性と働き方 ─ ワーク・ファミリー・バランスとストレス』

図書館に注文。

パートタイム労働は、本当に家庭と両立しやすい働き方なのか?
育児が終わり、仕事に復帰する段階の就業女性の「二重負担(仕事・家事)」の多様な実態を描き出すとともに、パートタイム労働・フルタイム労働それぞれにおいてストレスを生み出す要因について、実証研究が生み出した結論とは。
“仕事も家族も”を実現させる条件を検証するとともにそれが可能になるような今後の社会・家族のありようを見通す一冊。


  • 序 章 再就職後の仕事と家族生活――本書の視点   
  • 第1章 ワーク・ファミリー・バランスをめぐる社会学的研究の展開 
  • 第2章 ストレスの社会学的研究の展開
  • 第3章 女性の就業の心理的インパクト  
  • 第4章 ポスト育児期の特徴――就業、役割ストレーン、メンタルヘルスのライフステージ間比較
  • 第5章 女性の就業は家族生活上の負荷を高めるか?(I)――家事・子育て要因の検討
  • 第6章 育児期の役割ストレーンの規定要因――家事・子育て要因からの検討
  • 第7章 女性の就業は家族生活上の負荷を高めるか?(II)――仕事要因の検討
  • 第8章 女性の就業とメンタルヘルス――就業による役割ストレーンの緩衝効果
  • 終 章 ポスト育児期の女性のワーク・ファミリー・バランス
http://www.keio-up.co.jp/np/isbn/9784766416053/