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内容(「MARC」データベースより)

  • 15・6世紀の代表的なユマニスト・エラスムスの教育論3編を収める。エラスムスが生きた時代の教育的要求、エラスムスの教育論の構成・特徴などについての詳しい解説を付す。幼少期の家庭教育について示唆に富む。


  1. 『子供たちに良習と文学とを惜しみなく教えることを出生から直ちに行なう、ということについての主張』
  2. 『子供の礼儀作法についての覚書』
  3. 『教育的勧告』

「痴愚神礼賛」の風刺作家として人文主義の代表的人物として知られるエラスムス。16世紀、彼の「子供の礼儀作法についての覚書」は欧州各国の上流市民層の人々に争って読まれた。人々はそこに何を求めたのか。現代の視点から教育の本質をそこに見ることができる。他に「子供たちに良習と文学とを惜しみなく教えることを出生から直ちに行なう、ということについての主張」 「教育的勧告」を収める。いずれもラテン語原典からの翻訳。

『少年礼儀作法論』の出版は1530年。

「礼儀civilite 」という概念は、16世紀の20年代後半から40年代にかけて、ここで述べられているような[カトリック教会の統一と騎士社会とが崩壊した時期の、ヨーロッパ社会の状況・自意識・性格を表現するという]特徴と機能を持つようになった。その個別的な起源は正確に挙げることができる。この概念が社会によって受け入れられたあの独特の意味を持つようになったのは、1530年刊行のエラスムスの小著『少年礼儀作法論』に負うところが多かった。明らかに、この著作は時機にかなったテーマをあつかっていた。というのも、これは直ちに非常な普及を見たからである。次から次へと版を重ねた。エラスムスの死まで、したがって、初版が出てから最初の6年間に30版を超えた。全部で130版以上も出たことが確認され、そのうち18世紀のうちに13版を数えている。[略] 初版が刊行されて二年後に最初の英訳が出版された。初版刊行の4年後に、この著作は問答形式に改められた。そしてそのころすでに、男の子の教育における教科書として用いられ始めた。 (邦訳上巻 p.140:第1章「礼儀」という概念の歴史について

「ベストセラー」なんて言葉じゃとても済みません。


ていうか、エリアス『宮廷社会』isbn:4588001078 が手に入らず、そいえば『文明化の過程』の下巻isbn:4588000764 にも「宮廷社会」の章があったよなと思い出して段ボールを漁ってみたもののみつからず仕方なく何故か上巻を読んでゐる私♪