(20050720) 北田暁大さん講演会(続報)

その筋の方からの続報がありましたよ:

なお、シビックホールとシビックセンターが続きの、少し複雑な建物になっております。こられる際は少し余裕を持ってどうぞぞ(一階に案内所あり)。

つことよろしくどうぞぞ。



講演会:増殖する「ナショナリズム」の正体──なぜハマるのか──

 この春、日本の国連常任理事国入り問題や中学社会科教科書検定の結果などを受けて中国で大きな反日行動が噴出しました。「竹島の日」条例制定をめぐる韓国での動きもありました。現在は表面上おさまっているかのようですが、これから教科書の採択や小泉首相固執する靖国問題が続いています。
日本とアジア諸国との関係は、今、ひとつの転換点に来ているのかも知れません。もちろん日中関係についてはお互いに冷静な姿勢で対話することが必要ですが、一連の報道を見て、ナショナリズムが煽られているような不安を覚えた方も多いと思います。 
 今年、日本は戦後=敗戦60年の年にあたります。そして、国連も創設60周年を迎え、改革がすすめられていますが、その改革の中で日本の常任理事国入りを政府は目指して準備しています。しかしそれは、必ずしも近隣アジア諸国の歓迎するところではありません。けれども、日本も「普通の国」になって国際貢献をするべきだ、という人たちもいます。あるいはまた、9.11を目の当たりにして、《平和憲法は非現実だ》とも言われています。政府だけでなく、草の根のレベルでも、軍事化を受け入れ、右傾化する傾向が出てきているようです。
 従来は、若者は現状に批判的で年配者の方が保守的であるとも言われてきましたが、近年、若い層での右傾化が言われています。現在、若い層にもナショナリズム的心性が芽生えているようです。そうした変化はなぜ出てきたのでしょうか? それは何を意味しているのでしょうか?
 最近、『嗤う日本の「ナショナリズム」』という本の中で社会学者の北田暁大さんは、その背後にあるコミュニケーション文化の構造的変容を指摘し大変興味深い分析を提示されています。そしてまた、現在注目されているナショナリズム化の現象は、旧来の枠組みでは捉えられないのではないかという鋭い問題提起もされています。
 いわば草の根レベルでの右傾化をどう捉えるか。それはまた、今の社会をどう捉えるかという問題にもなるでしょう。私たち国連・憲法研究会では、北田暁大さんをお迎えして講演していただきます。多くの方々の参加をお待ちしています。