(12/27)戸田山和久@京都科学哲学コロキアム

そうだ、京都行こう。 ‥‥無理無理。

【京都科学哲学コロキアム】
日時:2003年12月20日(土)午後2時 於 京大会館
発表者:戸田山和久氏(名古屋大学情報文化学部)
題目:「認識論における自然主義を擁護する」発表の要旨認識論的自然主義のできるだけ強いバージョンを与え、それを考えられる批判からなるべく擁護するために議論してみます。「強いバージョン」とは次のような主張です。つまり、(1)知識は「理由の空間」などによって構成される社会的構築物ではなく、動物も共有する自然種として考えるべきである。(2)したがって、哲学的認識論は認知科学脳科学、認知行動学(cognitive ethology )と統合されるべきである。これは、ようするに近年の Kornblith やPatricia Churchland のような見解を念頭においていただければよいかと思います。これに対し、自然化された認識論は(1)循環している、(2)自己論駁的である、(3)認識論的規範のsourceを与えられない、といったメタ的な批判があります。また、知識を自然現象として捉えることについても、(4)動物に知識を帰属させることはできない、(5)知識の社会性を軽視している、(6)反省という契機を軽視している、(7)科学の認識論まではとても無理、といった内容的な批判があります。これらの批判に対して、できるかぎり有効な反論を試みるのが目的です。