社会言語科学会ワークショップ
- 日時: 2004年9月5日日曜日 午後3時から6時まで
- 場所: 東京大学(本郷 法文2号館1番大教室)
- 参加費: 学会指定の参加費(おそらく1000円程度)および予稿集代(任意)
- テーマ: 日本語会話におけるターンの構築
- 企画責任者: 高木智世(筑波大学)
- 話題提供者(予定):
- 企画概要:
- このワークショップでは、研究者が「単語」や「文」といった言語構造によって定義する単位ではなく、会話者自身が会話という相互行為を組織する際に用いる発話の構成単位について、具体的なデータに基づいて議論したい。まず、H. Sacks、E.A. Schegloff、G. Jeffersonらによって展開された「会話分析(Conversation Analysis)」において重要な概念である「順番構成単位(Turn Constructional Unit = TCU)」について(主に英語の会話分析に基づいて)解明されてきたことを英語の電話会話データを参照しながら整理する。その上で、日本語会話のデータを用いて、日本語会話の分析概念としてのTCUを検討する。そもそもSacks、Schegloff、JeffersonらのいうTCUとは何かという問題を始点としつつ、日本語会話特有のTCUにまつわる諸事象に具体的検討を加えることを通して、日本語会話における順番の組織の実体に迫りたい。英語会話の分析においてその強力さが証明されているTCUを、真に日本語会話の分析に有用な道具として彫琢することは、今後の日本語の会話分析研究の発展には不可欠である。このワークショップは、ささやかながらその端緒を開く試みでもある。
9月3日にはデータセッションもあり。
データセッション(日本語会話)
英語会話のセッションもあり。