日本分子生物学会シンポ

研究MLから。転載可情報を転載。
非会員でもこのシンポの参加費は無料だとのこと。

日本分子生物学会第27 回年会企画 <年会に参加される方は、ぜひおいで下さい>
第3回 男女共同参画シンポジウム:女性研究者がPI(研究グループのリーダー)になるには?
−「ガラスの天井」はどこにあるのか−
  • 年会4日め(12 月11 日)13:15-15:30 神戸国際会議場D 会場(3 階301 号室←変更になりました!)
  • 企画 日本分子生物学男女共同参画ワーキンググループ(伊藤啓:東大・分生研、大坪久子:東大・分生研)

<趣旨>
男女共同参画問題には非常に多様な側面があり、短時間のシンポジウムで全てを総花的に扱ったのでは、深い議論は難しい。そこで本年会では毎回テーマを絞った企画を試み、昨年は育児支援の問題を取り上げた。今回は、独立した研究グループを率いるリーダーである、いわゆるPI(ピーアイ、Principal Investigator の略)のポジションに女性が少ないという問題を取り上げる。
 現在分子生物学の分野では、学部〜ポスドクの階層では女性の比率は3 割近くに達している。しかし助手・助教授・教授と階層が上がるにつれ、女性比率は大きく低下する。研究所等でも研究員には女性は多いが、研究室長やプロジェクトリーダーには女性は少ない。上級研究職への採用や昇任に際して、あからさまな女性差別規定が存在するわけではなく、女性を意図的に排除する意識も現在では少なくなっている。このように制度的には開かれていて上が見えているはずなのにもかかわらず、実際には目に見えない障壁がある状況を「ガラスの天井」と言う。
 出産・育児に時間を取られることが女性にとってハンディキャップになっているのは明らかであり、育児支援の必要性は言うまでもない。しかしガラスの天井は子供がいる女性に限った問題ではない。育児支援制度の充実と平行して、それ以外の面にも女性PI の増加を阻害している要因がないのか、制度と意識の両面から問題点を発掘し、現状を変えてゆく必要があろう。
今回の議論が上級研究職をめざす女性研究者への具体的アドバイスにもなれば幸いである。



<プログラム>

  • 会長あいさつ
    • 山本正幸(東大・理:教授)
  • 学協会アンケートからわかる分子生物学会会員の実態
    • 赤林英夫(慶応大・経:助教授)・木村洋子(都臨床研:独立研究員)
  • 女性のPI はなぜ少ないのか? −−表にでてこない本音の声−−
    • 伊藤啓(東大・分生研:助教授)
  • PI になってみて思うこと
    • 森郁恵(名古屋大・理:教授)
  • あなたは自分のラボを持ちたいですか?
    • 大隅典子(東北大・医:教授)
  • Work hard! Work hard! Work hard! ...and dream big. −−ガラスの天井を突き破るには−−
  • 男性が真の自己実現をしやすい社会こそ、男女共同参画への道 −−男性へのアファーマティブアクションの勧め−−
    • 粂昭苑(熊本大・発生医学研究センター:教授)
  • The Science of Scientist Recruitment
    • 広海健 (遺伝研、総研大・遺伝学:教授)
  • 内閣府男女共同参画局からのメッセージ
  • 討論