吉良貴之・定松 淳・寺田麻佑・佐野 亘・酒井泰斗(2017)「シーラ・ジャサノフ『法廷に立つ科学』」

2017年に公刊した共著論文が J-Stage にて電子公開されました。

  • 吉良貴之・定松 淳・寺田麻佑・佐野 亘・酒井泰斗(2017)「〈法と科学〉の日米比較行政法政策論:シーラ・ジャサノフ『法廷に立つ科学』の射程」
    『年報 科学・技術・社会』 26巻 p. 71-102. J-Stage

  • はじめに
  • 1 本書の位置付け
    • 1.1 本節の目的――〈法と科学〉の専門知の位置付け
    • 1.2 理論的背景
      • 1.2.1 1990 年代のアメリ政治学の状況
      • 1.2.2 法と科学への(最後の)期待
      • 1.2.3 専門知の権威は可能か
    • 1.3 小 括
  • 2 内容の整理
    • 2.1 本書全体についての見取り図
    • 2.2 生命倫理
    • 2.3 環境規制
    • 2.4 専門家証人

    • 2.5 ジャサノフのスタンス
    • 2.6 記述スタイルの弱点
  • 3 日米の文脈の差異の検討I ――司法内在的な制度的・文化的文脈
    • 3.1 日本とアメリカの裁判制度の相違点
    • 3.2 日本における行政訴訟の難しさ
    • 3.3 日本における〈法と科学〉の相互作用の可能性――原発訴訟を事例として
  • 4 日米の文脈の差異の検討II ――司法が位置づけられる社会的文脈
    • 4.1 社会における〈法と科学〉
    • 4.2 日本における〈法と科学〉
    • 4.3 より広い背景を含んだ分析へ
  • 5 おわりに

2015年10月の科学社会学会大会にて開催した「ジャサノフ『法廷に立つ科学』書評セッション」のレポートです。
レポートとして出したら「論文にしろ」と言われ、論文として出したら「作法がなってない」とか言われて ややたいへんな目にあいました。修正はだいたい定松さんがやりました。
この準備のために、2016年には、廣野喜幸さん・横田明美さんという豪華ゲストを招いてレポート草稿検討会もやりました。楽しかったですね。

『年報 科学・技術・社会』 26巻には、一連のセッションでお世話になった標葉隆馬さんの論文「人文・社会科学を巡る研究評価の現在と課題」も載っていて、こちらも面白いのでぜひ読んであげてください。