借りもの:‪大黒岳彦(2016)『情報社会の〈哲学〉』

朝のお仕事用。

いただきもの:井口暁(2019)『ポスト3・11のリスク社会学』

どうもありがとうございます。


  • 序章 ポスト3・11の社会的対立とリスク社会学

第一部 災厄の定義をめぐるコンフリクト

  • 第一章 リスクと危険の帰属をめぐるコンフリクト
  • 第二章 新しいリスクと責任追及のパラドクス──ベック理論の批判的検討
  • 第三章 福島原発事故の定義をめぐるポリティクス構造と力学

第二部 科学的非知をまぐるコンフリクト

  • 第四章 低線量被ばく論争と非知の社会学
  • 第五章 非知の社会学
  • 第六章 低線量被ばくに関する科学的知見と防護体制
  • 第七章 低線量被ばく論争の対立構図

第三部 リスク・ダイアローグの可能性

  • 第八章 ハーバーマスの理性的合意論とその問題点
  • 第九章 ハーンの了解論の地平──争いを収める協同実践
  • 第十章 ルーマンの了解論──コミュニケーション接続主義の地平
  • 第十一章 ファースト・オーダー復帰論と物質性
  • 第十二章 了解指向的対話の具体化に向けて
  • 結章 ポスト3・11のリスク社会学

アリストテレス『弁論術』

哲学講義のために。


弁論術 (岩波文庫)

弁論術 (岩波文庫)

  • 第一巻
  • 第二巻
    • 第一章 聴き手の心への働きかけ
    • 第二章 怒り
    • 第三章 穏和
    • 第四章 友愛と憎しみ
    • 第五章 恐れと大胆さ
    • 第六章 恥と無恥
    • 第七章 親切と不親切
    • 第八章 憐れみ
    • 第九章 義憤
    • 第一〇章 妬み
    • 第一一章 競争心
    • 第一二章 年齢による性格(一)──青年
    • 第一三章 年齢による性格(二)──老年
    • 第一四章 年齢による性格(三)──壮年
    • 第一五章 運による性格(一)──家柄のよさ
    • 第一六章 運による性格(二)──富
    • 第一七章 運による性格(三)──権力と好運
    • 第一八章 共通の論点
    • 第一九章 共通の論点──各論
    • 第二〇章 共通の説得手段──例証
    • 第二一章 共通の説得手段──格言
    • 第二二章 共通の説得手段──説得推論
    • 第二三章 説得推論の論点
    • 第二四章 見せかけの説得推論
    • 第二五章 説得推論の反駁
    • 第二六章 説得推論の注意事項
  • 第三巻

お買いもの:山本豊津(2015)『アートは資本主義の行方を予言する』

夜のお仕事用。


アートは資本主義の行方を予言する (PHP新書)

アートは資本主義の行方を予言する (PHP新書)

  • 第1章:資本主義の行方と現代アート――絵画に見る価値のカラク
  • 第2章:戦後の日本とアート――東京画廊の誕生とフォンタナの衝撃
  • 第3章:日本発のアートと東京画廊の歩み――脱欧米と「もの派」
  • 第4章:時代は西欧からアジアへ――周縁がもたらす価値
  • 第5章:グローバル化と「もの派」の再考――世界と日本の関係
  • 第6章:「武器」としての文化――美の本当の力とは?

北川東子(1997)『ジンメル:生の形式』

朝のお仕事用。
図書館で借りてしまったが電子化済だった・・・。この本、いつ購入したのか記録がないな。


ジンメル―生の形式 (現代思想の冒険者たち)

ジンメル―生の形式 (現代思想の冒険者たち)

  • 前書き
  • プロローグ ジンメルという哲学者がいた
    • 1 哲学の危機的な状況
    • 2 「哲学的文化」
    • 3 瞬間と全体との合体
  • 第一章 ベルリンの哲学者
    • 1 同化ユダヤ人の家庭
    • 2 哲学修行時代
    • 3 ユダヤ知識人とドイツ・アカデミズム
    • 4 ベルリンを離れて
  • 第二章 都市の哲学
    • 1 大都会近代の視覚性
    • 2 観光都
  • 第三章 両性具有者の女性論
  • 第四章 時代の病理学
    • 1 貨幣の哲学
    • 2「社会学的なまなざし」への教育
    • 3 カント研究と「近代」の相対化
    • 4『社会学』の成立とその手法
  • 第五章 近代の感情装置
  • 第六章 「哲学的文化」
  • 第七章 生の形式
  • 第八章 エッセーの思想
  • エピローグ ジンメルとともに思考は修飾となる
  • ジンメル略年譜
  • キーワード解説
  • 著作案内
  • 関連文献
  • 後書き 

借りもの:居安・副田・岩崎編(2001)『ゲオルク・ジンメルと社会学』

朝のお仕事用。


ゲオルク・ジンメルと社会学 (SEKAISHISO SEMINAR)

ゲオルク・ジンメルと社会学 (SEKAISHISO SEMINAR)

ゲオルク・ジンメルと社会学 - 世界思想社

I 社会学史のなかのジンメル

II ジンメルの思想と論理

III ジンメル社会学の解読

引用

第1章「G・ジンメルと20世紀の社会学」(廳 茂)

4

哲学者ジンメルが社会に関心を向けるのは、倫理学的「個人関心」と社会的現実主義を彼が接合しようとしていたからである。つまり彼は倫理学的関心、特に個人の質と人間としての運命、ならびにその人格的自由と歓声の問題を社会的現実を媒介にして考えようとしていたのである。

29

『社会的世界の意味構成』[1932]におけるシュッツは、なぜかこの彼の問題設定にはより生産的であったのではないかとも思えるジンメルではなく、ウェーバーの理解社会学のほうに準拠した。

31

ジンメル現象学的社会学や象徴的相互作用説に翻案しなおすというこのような課題ともかかわって、ジンメル社会学的議論を「日常」世界の現象学と総称する見解も、今日大変流行している関心の一つである。もっともこの見解は、漠然と流布しているイメージ的レベルにとどまるものであって、読むにたえるだけの論証をともなった議論はじつは皆無に近い状態である。

34

ジンメルにおける「人間の経験の質」への基盤的問いを、なんとよんだらよいのであろうか。私自身は、当時の文化概念が一方で社会と文明への対抗概念であったことを考えると、人間への社会学的問いをも含みこんだジンメルの思想全体に「文化科学」というタームを適用することの有効性に若干懐疑的である。それよりは、社会と文化の概念とそれへの問いのさらに根底にある、しかもドイツ歴史学派において当時馴染みの概念であり、G・シュモラーの弟子でもあったジンメル自身も何度か使ったことのある「人間の(科)学」というタームのほうがこの基盤的問いの形容としてはより有効なのではないかというのが私の年来の見解である。