特集:メルロ=ポンティ(1938/1942)『行動の構造』

文學界連載のためにおうちにあるポンチ本を読んでいます。
刺激-反応-行動概念について。

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酒井泰斗+吉川浩満「非哲学者による非哲学者のための(非)哲学の講義」(2023年度第4期)

  • 2021年4月からのシリーズでは、高校卒業程度の知識と学力のみを前提として、読めば読めてしまう まったく難しくない本を使った講読演習をおこなっています。PDFに色を塗ったり、グラフや表を作ったり、図を描いたりなどなど、様々な演習を通して実際に手を動かしながら読むトレーニングをおこなう講座です
  • 会場は朝日カルチャーセンター新宿ですが、オフライン・オンライン併用で開催していますので 関東近隣以外にお住まいのかたでもご参加いただけます。
  • 1月-3月は大澤絢子『「修養」の日本近代──自分磨きの150年をたどる』(NHK出版、2022年)の第三章「働く青年と処世術──新渡戸稲造と『実業之日本』」を講読します。
    • 開催日時: 2024年 1/17、2/21、3/20 19:00-20:30
    • 受講料金:会員(三回分) 10,395円、一般(三回分) 13,695円
    • 案内・申込: http://bit.ly/nPhilo2023d

講義案内

 朝日カルチャーセンターでは一線の哲学研究者たちによるバラエティに富んだ多数の哲学講義が開催されていますが、本講座は、それらとはまったく異なる性格を持っています。本講座は、哲学に関心のある非専門家たちが集まって、非専門家である講師二人とともに、哲学との「大人のつきあい方」について相談しあうための互助会であることを目指しているからです。
 2021年度からは、過去の講座で要望の多かった文献講読講義を、自己啓発書の古典を使って開始します。課題は二つ:手続きを踏んで形式的にテクストを読む訓練と、私たち自身の通俗性について反省的に検討することです。
 自己啓発は、哲学のライバルプログラムとして すでに私たちの思考に深く大きな影響を与えていますが、それだけでなく私たちが帯びざるを得ない通俗性を反映してもいます。これから1〜2年ほどの時間をかけて、自己啓発の一つの起源だと言われる「ニューソート」へと歴史をたどり・調べながら、私たち自身の通俗性について考えてみたいと思います。その作業は、自己啓発書の愛好者にも嫌悪者にも無関心な人にも、そしてなにより、哲学とのつきあい方に苦慮している人たちにとって 有意義なもの──「自分自身を知ること」に関わるもの──になるはずです。
 なお、以上のような趣旨ですので、本講座の受講にあたって哲学に関する特別な知識も過去の講座の受講経験もまったく必要ありません。(講師記)

講読書の候補

  • エマーソン(1841)『自己信頼』
  • マーデン(1894)『前進あるのみ』
  • マルフォード(1889)『精神力』
  • トライン(1897)『無限者に調子を合わせて(人生の扉をひらく万能の鍵)』
  • アレン(1902)『原因と結果の法則』
  • アトキンソン(1906)『引き寄せの法則
  • ワトルズ(1910)『富を引き寄せる科学的法則』
  • フローレンス・スコーヴェル・シン(1925)『人生というゲームを如何にプレイするか』
  • カーネギー(1936)『人を動かす』
  • ヒル(1937)『思考は現実化する』
  • ピール(1952)『積極的考え方の力』
  • マルツ(1960)『自分を動かす』
  • マーフィ(1963)『潜在意識の力』

渋谷のラジオBRCにて連載「読むためのトゥルーイズム」をご紹介いただきました。

 宮崎智之さん今井楓さんがパーソナリティをつとめる 渋谷のラジオ「BOOK READING CLUB」にて、哲学入門読書会 にも参加していただいている宮崎智之さんに、連載「読むためのトゥルーイズム」をご紹介いただきました。
 今月からスタートする文芸誌の連載記事を紹介するという趣旨で、「読むためのトゥルーイズム」についてもかなり長い時間をとって内容を紹介していただいています。
 番組は、こちらからアーカイブ視聴ができます。

YouTubeチャンネル 哲学の劇場にて連載「読むためのトゥルーイズム」紹介動画が公開されました

文藝春秋社の文芸誌『文學界』にて開始した吉川浩満さんとの共著連載「読むためのトゥルーイズム」について、紹介動画を作成していただきました。(42分33秒)
 連載タイトルである「トゥルーイズム」について、山本貴光さんの最新刊『文学のエコロジー』とも関連付けながらお話しています。
 今回の動画の中でご紹介したトゥルーイズムは以下の二つです:
・目次は著作の話題構造を提示している。
・すべての例は常に何かの例である。


雑誌連載「読むためのトゥルーイズム」がスタートします

文藝春秋社の文芸誌『文學界』にて吉川浩満さんとの共同連載がスタートします。吉川さんと共同開催している朝カル講座哲学入門読書会 を原稿化したものです。
タイトルは「読むためのトゥルーイズム」、初回掲載号は2024年1月6日発売の2月号です。

  • 【創作】
    • 島田雅彦「大転生時代」短期集中連載第1回
    • 千葉雅也「幅が広い踏切」
    • 又吉直樹「生きとるわ」短期集中連載第2回
    • 坂崎かおる「海岸通り」
  • 【新連載】
    • 酒井泰斗+吉川浩満「読むためのトゥルーイズム――非哲学者による非哲学者のための〈哲学入門〉読書会」
  • リレーエッセイ「身体を記す」 第1回 町屋良平「灰色の愛」
  • いま自らの身体は、どう表現されるのか―「私の身体を生きる」に続くリレーエッセイ
  • 東畑開人「贅沢な悩み」新連載第2回
  • 千葉雄喜「千葉雄喜の雑談」新連載第2回
  • 【批評】
    • 安藤礼二「燃え上がる図書館――アーカイヴ論」第8回
  • 【評論】
  • 【特集】没後100年、これからのカフカ
  • 評論
    • 川島隆「カフカの『フェリスへの手紙』について 」
  • エッセイ
  • 連載
    • 石田月美×頭木弘樹×畑中麻紀×横道誠「ビブリオ・オープンダイアローグ」 第2回 グレーゴル・ザムザの悩み「大黒柱が一家のお荷物に転落」
    • 【窓辺より】鈴木ジェロニモ「揚げ物ブラザーズ」/中道智大「受け取って生きる」/杉森健一「なんとなく危なそうな国・イラン」
    • 【詩歌】伊口さや「小春」
    • 【強力連載陣】砂川文次/金原ひとみ宮本輝真山仁金川晋吾/四方田犬彦/江崎文武/西村紗知/王谷晶/辻田真佐憲/藤原麻里菜/津村記久子平民金子松浦寿輝/犬山紙子/渡邊英理/宮崎智之
    • 文學界図書室】山下澄人『FICTION』(山本浩貴)
  • 表紙画=下山健太郎
  • グラフィックデザイン=REFLECTA,Inc.
[ https://note.com/bungakukai/n/na7a92280dba9]

借りもの:バルト(1966)『物語の構造分析』/加藤典洋(2004)『テクストから遠く離れて』

文學界連載用資料。
加藤典洋が書いたものをほぼ初めて読んでみているのだが全般的に議論が雑すぎてまったく先に進めない。甚だしく苦痛。

今月の50冊

  1. カラー図解 アメリカ版 大学生物学の教科書 第1巻 細胞生物学 (ブルーバックス) デイヴィッド・サダヴァ 318p ISBN:4062576724
  2. シラバス論:大学の時代と時間、あるいは〈知識〉の死と再生について 芦田宏直 560p ISBN:4794971621
  3. アメリ労務管理論史 岩出 博 310p ISBN:4914906929
  4. 日本的雇用システムをつくる 1945-1995 梅崎 修 560p ISBN:4130461389
  5. The Art of Judgment A Study of Policy Making Geoffrey Vickers 232p ISBN:0803973632
  6. イギリス信用思想史研究 (1963年) 杉山 忠平 280p ISBN:B000JAHFU4
  7. 現代の形而上学 新古典派経済学の批判 小澤 勝徳 399p ISBN:4861281482
  8. 超訳 ケインズ『一般理論』 ジョン・メイナード・ケインズ 235p ISBN:4492315357
  9. キリギリスの哲学-ゲームプレイと理想の人生 バーナード スーツ 212p ISBN:4779509246
  10. ゲーム学の新時代 遊戯の原理 AIの野生 拡張するリアリティ 中沢新一 304p ISBN:4757103859
  11. ゲームデザインバイブル 第2版 -おもしろさを飛躍的に向上させる113の「レンズ」 (GAME|DEV|LAB) Jesse Schell 776p ISBN:4873118018
  12. The Act of Reading: A Theory of Aesthetic Response Professor Wolfgang Iser 224p ISBN:0801821010
  13. アメリカ哲学入門 (現代プラグマティズム叢書) ナンシー・スタンリック 312p ISBN:4326199849
  14. ヘーゲルの反省論 自立と矛盾 中野眞 232p ISBN:4888665818
  15. 〈公正(フェアネス)〉を乗りこなす: 正義の反対は別の正義か 朱 喜哲 272p ISBN:4811808606
  16. ハイデガー 存在の歴史 (講談社学術文庫) 高田 珠樹 400p ISBN:4062922614
  17. ハイデッガー存在と時間』註解 (ちくま学芸文庫) マイケル・ゲルヴェン 487p ISBN:4480085807
  18. 世界は時間でできている: ベルクソン時間哲学入門 平井靖史 367p ISBN:4791774884
  19. フェミニスト現象学: 経験が響きあう場所へ 稲原 美苗 336p ISBN:4779516986
  20. 西洋近代思想史-十九世紀の思想のうごき〈下〉 (講談社学術文庫) G.H. ミード 414p ISBN:406159124X
  21. 近代化の挫折 (1969年) (「伝統社会の近代化」シリーズ〈1〉) S.N.アイゼンシュタット 0p ISBN:B000J9ODMI
  22. 現代社会学大系 4 社会組織論 C.H.クーリー 347p ISBN:425070016X
  23. 社会体系と行為理論の展開 タルコット パーソンズ 574p ISBN:4414502128
  24. 社会体系論 (現代社会学大系 14) タルコット・パーソンズ 597p ISBN:425074017X
  25. メディアと社会の連環: ルーマンの経験的システム論から 佐藤 俊樹 424p ISBN:4130502069
  26. 現代政治学の思想と方法 (現代政治理論叢書) イシエル・デ・ソラ・プール 464p ISBN:4326398000
  27. 現代政治理論の構想 (1971年) (現代政治理論叢書〈2〉) D. イーストン 0p ISBN:B000J9JRZ6
  28. 読むことの歴史-ヨーロッパ読書史 ロジェ シャルティエ 634p ISBN:4469250643
  29. ルールの科学: 方法を評価するための社会学 佐藤 裕 322p ISBN:4787235184
  30. トランスジェンダー問題--議論は正義のために ショーン・フェイ 436p ISBN:4750354635
  31. 鍵盤を駆ける手-社会学者による現象学的ジャズ・ピアノ入門 D. サドナウ 264p ISBN:4788504375
  32. 学びをみとるーエスノメソドロジー・会話分析による授業の分析 五十嵐 素子 308p ISBN:4788518236
  33. 恐怖の法則: 予防原則を超えて キャス サンスティーン 376p ISBN:4326154357
  34. ぼくの伯父さん 単行本未収録エッセイ集 伊丹 十三 296p ISBN:4908155062
  35. 伊丹十三の本 「考える人」編集部 245p ISBN:410474901X
  36. 王仁三郎の言霊論理力 800万人を魅了し世界標準を目指したその秘密の超パワー 出口 汪 205p ISBN:4864711887
  37. オルガスムスのウソ (文春文庫) ロルフ・デーゲン 354p ISBN:4167651602
  38. 俺だって子供だ! (文春文庫) 宮藤 官九郎 474p ISBN:4167811014
  39. SELFISH(セルフィッシュ) (単行本) トマス・J・レナード 531p ISBN:4396617097
  40. フランクルを学ぶ人のために 山田 邦男 358p ISBN:4790709302
  41. 夜と霧 新版 ヴィクトール・E・フランクル 184p ISBN:4622039702
  42. 成功の扉-すべての望みはかなえられる (Success Series) 住友 進 132p ISBN:482070785X
  43. 新インナーゲーム (インナーシリーズ) W.T.ガルウェイ 288p ISBN:4817202106
  44. 人を動かす 完全版 D・カーネギー 352p ISBN:4105066536