アダム・スミス(1776→2000-2001)『国富論』岩波文庫2

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第二編 貯えの性質と蓄積と用途について

第三編 さまざまな国民における富裕の進歩のちがいについて

第四篇 政治経済学の諸体系について

  • 序論
  • 第一章 商業的あるいは商人の体系の原理について
  • 第二章 国内で生産できる品物の外国からの輸入に対する制限について
  • 第三章 貿易差額が不利と想定される諸国からの、ほとんどすべての種類の品物の輸入にたいする特別の制限について
  • 第四章 戻し税について


スミス(1776)『国富論』第四編「政治経済学の諸体系について」:量構成
序論2
第一章商業的あるいは商人の体系の原理について39
第二章国内で生産できる品物の外国からの輸入にたいする規制について 36
第三章貿易差額が不利と想定される諸国からの、ほとんどすべての種類の品物の輸入にたいする制限について 48
第四章戻し税について 9
第五章奨励金について 74
第六章通商条約について 21
第七章植民地について 155
第八章重商主義について 36
第九章農業主義について、すなわち、土地の生産物がすべての国の収入と富の唯一または主要な源泉だとする政治経済学の諸体系について 44

スミス『国富論』第四編「政治経済学の諸体系について」量構成
スミス『国富論』第四編「政治経済学の諸体系について」量構成

目立つ点は二つ。

  • 第四編は「政治経済学の体系」として重商主義重農主義の2つを取り上げ、その政策を批判するのが趣旨だが、重農主義は最終章にしか登場せず、量も10%分のみ。
  • 七章(植民地政策)だけ異様に長い。

構成はこう?

  • [まえおき]第一章
  • 重商主義的政策の批判]論点は三つ:①輸入制限、②輸出奨励、③植民地貿易の独占
    • ①輸入制限
      • 第二章 外国からの輸入規制について 36
      • 第三章 貿易差額が不利な特定国からの輸入規制について 48
    • ②輸出奨励
      • 第四章 輸出奨励のための戻し税について 9
      • 第五章 輸出奨励金について 74
      • 第六章 貴金属獲得のための通商条約について 21
    • ③植民地貿易の独占: 第七章 植民地について 155
    • 重商主義批判まとめ]第八章 重商主義について 36
  • 重農主義の評価と批判]第九章 農業主義について


「三つの重商主義的政策の批判」という観点で図を作り直すと、ちょっとマシな感じの配分(84:104:155)になっていた。

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国富論』四編(三つの重商主義的政策の批判)