書籍詳細 - 反知性主義と新宗教|イースト・プレス |
第一章 反知性主義とは何か
- 1920年代のリヴァイヴァリズムを描いた映画:『エルマー・ガントリー/魅せられた男 [DVD]』(1960)
第二章 日本会議と反知性主義
- 森孝一『宗教からよむ「アメリカ」 (講談社選書メチエ)』講談社
- 1946 新日本宗教団体連合会(新宗連)
- 58 靖国神社の処遇をめぐって(!)意見が対立し、戦後日本の新宗教は三派に分かれたよ
③が日本会議へ。
- 島田裕巳『戦後日本の宗教史: 天皇制・祖先崇拝・新宗教 (筑摩選書)』筑摩選書
- 土屋敦「日本社会における「胎児をめぐる生命主義』の源流──1960年代優生保護法論争をめぐって」ソシオロゴス28, 2004.
http://www.l.u-tokyo.ac.jp/~slogos/archive/28/tsuchiya2004.pdf - 70 「谷口の実相という神は、諸教混淆の性格を強く持っている点で、人格性を欠いていた。釈迦と基督が並立されることで、一つの人格に収斂していくものではなかった。そこに、彼の神観念の弱点があったともいえる。
それを補ったのが、天皇に対する信仰だった。」
何いってんだ...。
- 1937 文部省『国体の本義』
- 1947年に谷口雅春先生曰く
「谷口哲学は平和的な天皇絶対論であり、すべての人間を神の子として礼拝し、キリストの「敵を愛せよ」の教へを更に超へて「本来敵なし」と教へたのであります。併し、日本が他国と戦争を現実に始めた以上は、日本人として、日本に戦争に勝つやうに協力するのは当然であり、日本が戦争に勝つやうに協力しなかったものは、海外亡命中の共産党員か、入獄中のものくらいでありませう。」
あの時代は仕方がなかった、と。
第三章 創価学会の反知性主義
- 『日蓮大聖人御書全集』
- 109「創価学会の場合には、会費を徴収しないことを特徴にしているが、『聖教新聞』などの出版物を購入したり、一年に一度おこなわれる「財務」の際に献金したりすることで組織は維持されている。」
- 111 創価学会には、「会員のあいだに、活動を進める上で格差が生まれない仕組みが整えられている。他の新宗教の教団が、内部の対立や分裂を繰り返してきたのに対して、創価学会にはそうしたことが起こらなかったのも、こうした仕組みが確立されているからである。」
- 114 章末シメのことば。
「創価学会の会員であるということは、大衆にとどまり、反知性主義の立場を堅持しなければならないことを意味する。大衆であることから脱しようとするならば、学会からも抜けなければならない。そこには、反知性主義としての創価学会の限界が示されていると見ることもできるのである。」
何を・なぜ・どこに見ることができるんですって?
第五章 反知性主義の日本的伝統
- 戦後の新宗教
- オイルショック以降に登場した新新宗教
新宗教が現世利益の実現を約束するものだったのに対して、新新宗教は終末論を説き超能力の獲得を目指す。- 終末論:ノストラダムスの大予言(オイルショック同年)
- 超能力:ユリ・ゲラー(オイルショック翌年に来日)
「新新宗教」の規定は西山茂によるものらしいが、文献が載っていない。以下はツイッターでのご教示による:
- 大村英昭・西山 茂編(1988)『現代人の宗教 (有斐閣Sシリーズ)』有斐閣
- 西山 茂(1997)「コメント1 「〈新新宗教〉概念の学術的有効性について」へのリプライ」宗教と社会 3(0), 25-29, 「宗教と社会」学会
https://ci.nii.ac.jp/naid/110007653034