ダーウィンルーム読書会 多田富雄(1993)『免疫の意味論』

読書会があると聞いて。


オートポイエーシスの着想源の一つである イェルネの免疫ネットワーク説を丁寧に解説してくれており、学生時代にかなり繰り返して読んだもの。その後どう評価されているのか知りたい。
ちなみに多田さんはこの本で「超システム」という言葉を提出しているのだが、述べたかったことを語るために この新概念は不要であり、「システム」で十分だったと思う。

多田さんがそう考えなかったのは、「システム」についての考え方が狭かったからだろう。
免疫の意味論

免疫の意味論

  • はしがき
  • 第一章 脳の「自己」と身体の「自己」
  • 第二章 免疫の「自己」中心性──胸腺と免疫の内部世界
  • 第三章 免疫の認識論──ネットワーク説をめぐって
  • 第四章 体制としての免疫──インターロイキン王国の興亡
  • 第五章 超システムとしての免疫──自己の成立機構
  • 第六章 スーパー人間の崩壊──免疫系の老化
  • 第七章 エイズと文化──RNAウィルス遺伝子の謀略
  • 第八章 アレルギーの時代──あるいは相互拒否の論理
  • 第九章 内なる外──管としての人間
  • 第十章 免疫系の反乱──自己寛容と自己免疫
  • 第十一章 免疫からの逃亡──癌はなぜ排除されないか
  • 第十二章 解体された自己──再び「自己」について
  • あとがき

ダニエル・C・デネット『思考の技法:直観ポンプと77の思考術』

朝カル「哲学講義」準備用。

contractio.hateblo.jp

思考の技法 -直観ポンプと77の思考術-

思考の技法 -直観ポンプと77の思考術-

  • I 序論──直観ポンプとは何か?
  • II 汎用的な思考道具1ダース
  • III 意味あるいは〔心的〕内容について思考する道具
  • IV コンピュータを論じる幕間
  • V 意味についてのさらなる道具
  • VI 進化について考える道具
  • VII 意識について考える道具
  • VIII 自由意志についての思考道具
  • IX 哲学者であるとはどのようなことか?
  • X 道具を使ってもっと頑張ろう
  • XI 扱われずに残った道具

フランツ・ボルケナウ(1934→1965)『封建的世界像から市民的世界像へ』

例によって自家所蔵物が見つからないため借りてきました。
これ読むの何年ぶりかな。

封建的世界像から市民的世界像へ

封建的世界像から市民的世界像へ

  • 編者の序文
  • 著者の序文
  • 第一章 マニュファクチャー時代の科学
  • 第二章 自然法則の概念
  • 第三章 自然法と社会契約
  • 第四章 あたらしい道徳とあたらしい神学
  • 第五章 デカルト
  • 第六章 ガッサンディ
  • 第七章 ホッブズ
  • 第八章 パスカル
  • 機械論的哲学の社会的基礎とマニュファクチャー(ヘンリク・グロスマン)

借りもの

朝カル ルーマン講義用。

今月の50冊

  1. ザ・ベスト・オブ・P.K.ディック〈2〉 (1983年) (サンリオSF文庫) P.K.ディック 334頁 ISBN:B000J79Q0Y
  2. ジョルジュ・ギュルヴィッチにおける社会学思想〈1〉 ジョルジュ ギュルヴィッチ 153頁 ISBN:4766405102
  3. ツァラトゥストラはこう言った 上 (岩波文庫 青 639-2) ニーチェ 275頁 ISBN:4003363922
  4. ディック傑作集〈2〉時間飛行士へのささやかな贈物 (ハヤカワ文庫SF) フィリップ・K. ディック 381頁 ISBN:4150109117
  5. デュルケムの「制度」理論 中島 道男 228頁 ISBN:4769908490
  6. トマス・アクィナス講談社学術文庫) 稲垣 良典 528頁 ISBN:4061593773
  7. ハイデガー存在と時間』を読む (叢書・ウニベルシタス) 298頁 ISBN:458801059X
  8. フッサールの思想 R. ベルネ 408頁 ISBN:4915922170
  9. 世界大思想全集〈〔第1期〕 第20〉哲学・文芸思想篇 (1954年) 363頁 ISBN:B000JBBTG4
  10. 哲学の“声”-デリダのオースティン批判論駁 スタンリー カヴェル 327頁 ISBN:4393323092
  11. 情況 現象学:越境の現在 1992年09月号別冊 240頁 ISBN:B078C7XY76
  12. 文芸の社会学PHP文庫) 加藤 秀俊 264頁 ISBN:4569562043
  13. 旧修辞学【新装版】 ロラン バルト 220頁 ISBN:4622071274
  14. 時間と自由 (講談社学術文庫) 中島 義道 340頁 ISBN:406159396X
  15. 構造主義とは何か ジャン・プイヨン 244頁 ISBN:4622004518
  16. 熊野集 (講談社文芸文庫) 中上 健次 380頁 ISBN:4061960113
  17. 現代の哲学 (1957年) ランドグレーベ 259頁 ISBN:B000JAXB0W
  18. 現代哲学の戦略-反自然主義のもう一つの別の可能性 門脇 俊介 261頁 ISBN:400022767X
  19. 現象学とは何か フッサールの後期思想を中心として (講談社学術文庫) 新田 義弘 254頁 ISBN:4061590359
  20. 現象学と政治-二十世紀ドイツ精神史研究 小野 紀明 444頁 ISBN:4905978416
  21. 現象学と社会の学-他我認識の問題 (1974年) A.シュッツ 158頁 ISBN:B000J9AT62
  22. 現象学と解釈学 (ちくま学芸文庫) 新田 義弘 472頁 ISBN:4480090029
  23. 現象学の思想 (ちくま学芸文庫) 木田 元 221頁 ISBN:448008570X
  24. 現象学の根本問題 (現代哲学の根本問題 (8)) 450頁 ISBN:4771001472
  25. 理趣経 (中公文庫) 松長 有慶 300頁 ISBN:4122019516
  26. 行動の空間 ベルンハルト ヴァンデンフェルス 385頁 ISBN:4560018634
  27. 言葉にのって-哲学的スナップショット (ちくま学芸文庫) ジャック デリダ 254頁 ISBN:4480086137
  28. 論語朝日文庫 ち 3-5 中国古典選 5 吉川 幸次郎 256頁 ISBN:4022601051
  29. 象徴的分類 ロドニー ニーダム 157頁 ISBN:4622036452
  30. 電通 田原総一朗 212頁 ISBN:4022549092

社会学評論:特集「社会学と構築主義の現在」

社会学評論 68-1, 2017年.

  • 盛山 和夫「会長講演:公共社会学は何をめざすか」
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中河伸俊編(2001)『社会構築主義のスペクトラム』

北田対談用。前回読んだのは2006年1月でした。

社会構築主義のスペクトラム―パースペクティブの現在と可能性

社会構築主義のスペクトラム―パースペクティブの現在と可能性

    • 1 Is Constructionism Here to stay?-まえがきにかえて-  中河伸俊

I 方法論編

II 事例研究編

  • 5 「クレイム」が立ち上がるとき-クレイムの言説的達成-  工藤宏司
  • 6 薬害被害者手帳に見るクレイムの構成  栗岡幹英
  • 7 少年事件における当事者問題-カテゴリ配置をめぐる言説と現実-  北澤 毅
  • 8 ある「暴力事件」をめぐる記述のミクロポリティクス  土井隆義
  • 9 児童虐待事例の構成-記述のテクニックと解釈モードの選択-  野村知ニ・上野加代子
  • 10 伝統文化の管理人-郡上おどりの保存をめぐる郷土史家の言説実践-  足立重
  • 11 司法試験改革はいかに語られたか-「語り」による弁護士像の構築-  上石圭一
  • あとがき