ルーマン「ゲゼルシャフトと相互行為の進化的分化」

第10回 国際社会学会(1984年10月)「理論部会」

ミクロ‐マクロ・リンクの社会理論―「知」の扉をひらく

ミクロ‐マクロ・リンクの社会理論―「知」の扉をひらく

  • 作者: ジェフリー・C.アレグザンダー,リヒャルトミュンヒ,ベルンハルトギーゼン,ニール・J.スメルサー,Jeffrey C. ALexander,Richard M¨unch,Bernhard Giesen,Niel J. Smelser,石井幸夫,木戸功,間淵領吾,内田健,円岡偉男,若狭清紀
  • 出版社/メーカー: 新泉社
  • 発売日: 1998/10/01
  • メディア: 単行本
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  • Niklas Luhmann, "The Evolutionary Differentiation between Society and Interaction" in Jeffrey C. Alexander et al.(ed), The Micro-Macro Link, Berkeley 1987, S.121-137

The Micro-Macro Link

The Micro-Macro Link

II

 もし、ある社会的システムが、その環境世界にそのシステムによって制御する事ができないコミュニケーションを含んでいると認識しなければならないならば、その社会的システムは相互行為である。それゆえ、相互行為は社会的境界を必要とする。相互行為は、自分自身を対面的な相互行為として知覚*し、境界規定装置としてパースンを利用する。もし、新たなパースンが到来するならば、彼らのコミュニケーションはいくつかの儀礼的な挨拶と紹介によって、システムの中に包含されなければならない。しかし、

身近にいるパースンですら、システムの外部のコミュニケーションに対して常にポテンシャルを提供している。パースンはシステムを離れ、システムについて、あるいはシステムの参与社について別の場所で語ることができる。それゆえ相互行為は、その参与者の別の役割を考慮することによって外部の社会条件に適応するのである。[訳:72]

* 知覚?