いただきもの:土場ほか編『社会を<モデル>でみる』

まだパラパラめくってみているだけなんだけど、数理社会学のギョウカイ的な勢いを感じさせる、楽しい本に仕上がっています。
内容は飽くまで入門書ですが、世に 入門書・教科書_の_ふ_り_を_し_た_単なる論文集 があふれていたりするなかで、この本は きっぱりと教科書です。すばらしい。「社会学ってなんですか?なにができるんですか?」という学部生の人とか、「スウリ系とはご縁がありませんが、なんかおもろいネタありますか」とかという人によろしいか、と。 この厚さ(というか、薄さ)にもかかわらず、扱われているトピックは40以上。「数理社会学お買い物ガイド」、あるいは入門的事典としても使えそうです。 1トピックが4ページくらいに簡潔にまとめられているので、寝床でも読める気安さ。パラパラと適当にページをめくりつつ、「ほほー、スウリの人ってこんなネタもやってんのねぇ」と感心して楽しむのもよし。
巻末には「簡単にわかる数理社会学の歴史」みたいなのがついてて、これも特に初学者にありがたい親切企画。あと「簡単にわかる数理社会学の現在とこれから」みたいなマニフェストもついてる。

これ、つくるほうは大変だっただろうなぁと思うんだけど、数理社会学の5年後・10年後を盛り上げるぜ!的な、業界あげての学部生リクルーティングへの断固たる意思がヒシヒシと感じられて、非常に面白い本だと思いました。

学会のサイトにて「内容案」をみることができます:http://wwwsoc.nii.ac.jp/jams/japan/handbook.htm