ガーゲン『社会構成主義の理論と実践』

まだ本屋には並んでない? 値段がめちゃ高いのは厚いせいでしょうか。

  • K.J.ガーゲン、『社会構成主義の理論と実践:関係性が現実をつくる』、永田素彦・深尾誠訳、ISBN4-88848-864-9、2004/06、6090円、A5判、460頁

<内 容>
社会変革のための人間科学を目指して。既存諸科学の脱構築を標榜する社会構成主義アプローチ。そのバイブルたる大著、ついに翻訳。



<目 次>

  • 序文
  • 第 I 部 方法論的個人主義から社会構成主義
    • 第1章 「頭の中の知識」という観念の行き詰まり
      • 第1節 「知ること」を知る
      • 第2節 パラダイムシフトと言説
      • 第3節 批判から転換へ
      • 第4節 心理学における理論的転換
      • 第5節 「頭の中の知識」という観念は衰退するか?
    • 第2章 社会構成主義の出現:「現実を描写すること」をめぐって
      • 第1節 イデオロギー上の批判
      • 第2節 文芸論的・修辞学的批判
      • 第3節 社会的批判
      • 第4節 私的な知識の不可能性
      • 第5節 社会構成主義の前提
      • 第6節 社会構成主義に立った人間科学
    • 第3章 社会構成主義:批判に応える
      • 第1節 社会構成主義は本当に新しいのか?:その源流と展開
      • 第2節 社会構成主義は、個人的経験の現実性を否定するのか?
      • 第3節 社会構成主義は、現実世界への関心をすべて放棄するのか?:「しかし、世界は実在する!」
      • 第4節 懐疑論として、社会構成主義は一貫性に欠けるのではないか?:存在論相対主義をめぐって
      • 第5節 相対主義という点で、社会構成主義は道徳的に空虚ではないか?
      • 第6節 社会構成主義は、いかなる理由で、異なる世界が構成されると主張するのか?:概念的相対主義をめぐって
      • 第7節 社会構成主義にとって、理論の価値とは何か?
    • 第4章 社会構成主義と道徳的秩序 
  • 第 II 部 社会構成主義による考察:社会心理学精神病理学、客観性
    • 第5章 社会心理学:認知革命の過ち
      • 第1節 認知的説明の問題点
      • 第2節 第二の革命:社会的認識論
      • 第3節 社会構成主義に基づく社会心理学
      • 第4節 対立を越えて:実証研究の再定位
    • 第6章 精神疾患の言説が社会にもたらす影響
      • 第1節 心理言説:写実的か実践的か
      • 第2節 社会の中での精神疾患の言説
      • 第3節 精神衛生という専門領域の勢力拡大
      • 第4節 精神疾患に関する言説の増大サイクル
      • 第5節 精神疾患に関する言説の増大:出口はないのか?
    • 第7章 レトリックの産物としての客観性
      • 第1節 自己の機械メタファーと客観性
      • 第2節 客観的自己は存在するのか
      • 第3節 客観性のレトリカルな達成
      • 第4節 自己の機械メタファーと客観性の内実
      • 第5節 客観性と行為
  • 第 III 部 「自己」概念から「関係性」概念へ
    • 第8章 社会生活における「自己についての語り」
      • 第1節 「自己についての語り」の性質
      • 第2節 語りの構造化
      • 第3節 様々な語りの形式
      • 第4節 語りの形式とドラマの生成
      • 第5節 青年と老人の語り形式 : 一つの適用例
      • 第6節 ミクロな語り、マクロな語り、語りの入れ子構造
      • 第7節 「自己についての語り」の語用論
      • 第8節 相互に編み込まれるアイデンティティ
    • 第9章 関係性としての感情
      • 第1節 「関係性」概念に向けて
      • 第2節 心理学の社会的再編成
      • 第3節 感情の探求:個人から関係性へ
      • 第4節 感情のシナリオ(1):敵意増幅のケース
      • 第5節 感情のシナリオ(2):展開するシナリオ
    • 第10章 セラピーと語り
    • 第11章 意味の共同的起源
      • 第1節 解釈学の行き詰まり
      • 第2節 解釈からテキストへ
      • 第3節 意味は関係性の中で生まれる
      • 第4節 発達研究における意味
  • 第12章 虚 偽:言語的コミュニティの問題として
      • 第1節 現実の多様性と虚偽の出現
      • 第2節 虚偽とイラン-コントラ論争
      • 第3節 虚偽と道徳判断

うーんうーんうーん。。。
はや/なかば「古典」扱いですが、「ポストモダニズムのセラピー」とか見出しのついた本に6500円出すのはちょっと。。。
これは図書館で読もーっと。