涜書:ニクラス・ルーマン『パッシオンとしての恋愛』

Liebe als Passion. Zur Codierung von Intimitaet

Liebe als Passion. Zur Codierung von Intimitaet

Love as Passion: The Codification of Intimacy (Cultural Memory in the Present)

Love as Passion: The Codification of Intimacy (Cultural Memory in the Present)

@新宿。7章「ガラントリから友愛へ」つづき。
一年かけて読んでるうちに「もう出ないかも」と思われていた邦訳が出るはめに....。鬱だ。

7章の議論の大枠は、第4章で告知された「3つのエポック」のうちの「理想からパラドクスへ」の初期〜中期過程に収まる。

6章で扱われた「ガラントリ」が没落し、かわって登場するのは「友愛」。 かつての「実践哲学的=倫理学的」伝統において

「愛」よりも下位に置かれていた「友愛」が地位上昇を果たし、「愛」との競合関係に入るが、やがてやはり没落していく、──というのが7章のストーリー。したがって、没落した「道徳的なもの」が友愛の形で再登場し、再度没落していく、という「道徳的なものの二度にわたる没落」が描かれている事になる。