涜書:増田『その音楽の〈作者〉とは誰か』

昼食。読了。

その音楽の<作者>とは誰か リミックス・産業・著作権

その音楽の<作者>とは誰か リミックス・産業・著作権

各論それぞれには異論がない*のに議論の組み立て全体・その構えに感じる違和はなんだろう。‥‥と読みながらずっと考えていたのだが、結局分からず。(著者のせいではないが。)

* 「異論がない」は偉そう。「勉強になりました」と書くべきところ。

もっとも大ざっぱには、問いの立て方──「その音楽の作者とは誰か」──が「美学的」だからだ、ということまでは、わかっている。

したがって──著者が美学者である以上w──、私の違和感が、この著作に対する非難に-あたる=値する-ようなものではないことも、わかっている。

 しかし(美学者ならぬ)我々とてこの問いを、実際に普通に口にするのだ。だから、この「美学的」な問いも 問われる権利をもっており、その意味では「美学的で(も)ある問いをとりあげること」は、違和感の理由にならない。
 我々はおそらく、「その音楽の作者とは誰か」と、ユニークな仕方で問うわけではない。そして、そのうちの特定のものだけが「美学的」なやり方なのだろう。そして著者は この本の中で、我々がこの問いを普通に口にする、その様々なやり方を採り上げながら議論を進めているのだから、その点にもやはり、「問題」はないはずなのである...。
 もう何度か読んでみないと──自分が何を考えたいのかw──よくわからない。残念。


ところでマーゴリスには邦訳があったのか。

つーかこの本読んだ事ある筈なのだが....。ぜんぜんおぼえてねーや。


へー。こんなのもある。
芸術としての身体―舞踊美学の前線

芸術としての身体―舞踊美学の前線