社会学的告知>(20060922-23) 日本教育社会学会 第58回大会

@大教大
http://socinfo.g.hatena.ne.jp/contractio/20060922/p1


ちなみに、23日にはこんなのが:

課題研究2:「ルーマン教育システム論の可能性を問う」(14:10〜17:00)

 システム論というと、現状維持的なイメージが強いと思われがちだが、ルーマンの教育システム論は、その分析視点・理論的含意の双方においてきわめて「革命的」な内容を有している。ルーマンは、社会の構成要素を個人ではなくコミュニケーションとすることで、従来のあらゆる社会学的概念を革新することを可能とした。したがって、彼の教育システム論も、教育制度、教育しそう、教育目的、教育組織、教育方法、教育内容、教育政策など、教育社会学が対象としてきたほとんどすべての研究領域に対して、新しい理論的核心を迫るきわめて起爆力にとんだ理論として、我々の前にたち現れる。
 今次の課題研究では、その起爆力の内実を明らかにしたいと考えている。幸いにして、ルーマンの遺稿である『社会の教育システム』(村上淳一訳)が一昨年東大出版会から出版され、議論の共通の土俵は整っている。具体的には、ルーマン教育システム理論の重要なキーワードである「授業」「子ども」「社会化」の3つの概念を取り上げ、それらの読み込みを通して従来の教育社会学のアプローチとは異なる分析地平がどのように開示されるかを提示することによって、新しい教育社会学の可能性について問おうというわけである。
 報告者としては、石戸氏、保田氏、鈴木氏の三氏にご登壇いただく。
 教育システム論の応用を図る仕事を精力的に行っている石戸氏には、従来の授業研究と異なった新しいシステム論的アプローチの可能性を提起していただく。次に、とりわけメディアとしての子ども概念、ライフコース概念を中心的に研究している保田氏には、ルーマンのシステム論に依拠した新しい子ども分析の可能性を提示していただく。最後に、システム理論に基づいた博士論文で学位を授与された鈴木氏には、「社会化」概念を「教育」概念との対比でシステム論的に定位し直すことにより、何が新しく見えてくるかについて、提言していただく。
 三氏による教育システム論の新しい分析可能性についての問題提起を通じて、具体的な教育をめぐる現実が、従来のアプローチとは異なったものとしてどのように構成されていくのか、その見方と見え方とをめぐって活発な議論が展開されることを期待したい。


ところで教育社会学会における立場規定合戦図はこんな感じ、という理解でよいですか。>識者