ずいぶんまえにいただいたもの。
「投稿前にいちおうチェックはしておくか」と思い、ようやく手に取ってみる。
- 作者: 河本英夫
- 出版社/メーカー: 新曜社
- 発売日: 2006/06/23
- メディア: 単行本
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目次
I, II, 終章まで。
おもしろすぎる。
現代物理学のように、巨大なタンカーが小さな錨の一点だけで現実とつながっているようなのもある。[p.65]
だが[荘子の]混沌はたんに穴を開けたから死んだのではない。… 穴の開け方が問題だったのである。つまり、みずから自身でみずからに穴を開けるものは死なないはずである。[p.74]
闇の中の火は興奮性の反応を引き起こし、闇夜の火事は実際以上の騒ぎになる。人工的につくられた闇夜の火事が、花火である。[p.78]
次のようなことを考えてみよう。さまざまな匂いを幾何学模様に対応させると何になるのか。キャビンは三角錐、マイルドセブン・ライトは平面的な楕円、ピースはコンペイトウのような立体に対応すると想定してみる。… 知識の境界において、それぞれの人が知識を形成するように経験を動かしてみればよいのである。[p.97]
ぷはーっ
堪能した(おなかいっぱい
考察が進んだせいか、〈認知的/行為的〉といったしょうもないベタな二分法を振り回すのは控え始めたようです。(前と比べれば
すごく共感的に読めば、「認識も含むさまざまな行為を、認識論的問題設定((c) ルーマン)を排して捉えるにはどうしたらよいか」という課題設定をしている、とかとも読めて、それならべつになんの異論もないわけですが。
主語のない文章を連発するのは相変わらず。
別のいみで(!)面白いところもいちおうある。
[p.32]
[p.37-39]
[p.136]