涜書:小倉&中村『幸福論』

via 『「女」が邪魔をする

幸福論

幸福論

  1. 現代日本の「幸福」とは
  2. 高度消費社会の闇
  3. 新しい愛と性の形

冒頭のところで はやくも 脳天カチ割られるくらいの衝撃。

  • 小倉
    勝ち組の結婚の蓋を開けてみれば、「なんてつまらないんだろう」と心にポッカリ穴が開いて、それをどうやって埋めていいかわからない。とりあえず子どもを産んじゃったもんで、子育てはそれこそメガネかけてスッピンで髪ボサボサで頑張ったけど、子どもに「お前も勝ち組になるのよ」って言うには、あまりに開いた穴が大きすぎた。遅い人でも四十歳ぐらいで主婦はクライシスに陥りますね。もうこのまま一生、自分は女として男から賞賛されることはないのかと思うと、死ぬほど苦しいそうですよ。
  • うさぎ
    うーん。わかる。そんな落とし穴があるとは思いもよらなかった んですよ、きっと。[p.6]

思いもよらないって.... なんで?

小学男子の俺にすら想像ついてたぜ....。




てなわけで、読み進めるにつけ みずからの(小〜大)学生時代のミソジニー*的心性を回顧させられるようで、なかなか微妙な読書です。

* ただし対象は 当時の自分と同年代の女たち、だけど。


・・・と。書いてみてから気がついたが。
自分のミソジニー的側面が緩和されてきた(気がする)のは、自分が歳をとったから

そして、つき合う女性たち(の年齢)が、子どもの頃の友人たちが「自分とは別の生物」「無能力者」扱いしていたところのものに替わったから

なんだな。納得した。


そう考えてみると、自分の場合、歳を取って生き易くなった事のほうが(その逆のことよりも)ずっと多い気がする。よかったよかった。 [←オチ?