朝食。
ひとさまに複写していただいた論文を読むのです。
要旨
心理学の分野では、子の非異性愛のセクシュアリティを知った親の研究がなされてきた。子のセクシュアリティを知った親の反応は不治の病に高両した忠者が、自らの病と死を受け入れるまでの「悲嘆の過程」、つまり(1)「否認と孤立|、(2)「怒り」、(3)「交渉」、(4)「抑鬱」、(5)「受容」と類似の過程をたどるとされてきた。本稿では、あるセルフヘルプ・グループ参加者を対象にインタビュー調査を行い、そこから得られた「ゲイの息子」を持つ親の語りをもとに、「悲嘆の過程」を社会学的概念の「縁者によるスティグマ」と社会的相互作用の産物としての「ストーリー」という二つの視点によって検討した。その結果、親たちは「悲嘆の過程」では把握できないさまざまな戦略をもって「縁考によるスティグマ」へ働きかけてきたこと、当事者による他のストーリーとの相互作用の中で変化している様子が明らかとなった。