タミソン7:ミラー、ギャランター&プリブラム(1960→1980)『プランと行動の構造』

吉田民人(1967)「情報科学の構想」II 注5 にて 自分のプログラム概念と類似のもの、と述べられている著作の一つ。
ケネス・ボールディング(1956→1984)『ザ・イメージ―生活の知恵・社会の知恵』と、ニューウェル・ショー・サイモンのインパクトを受けて スタンフォードの行動科学高等研究所にて行われた1年にわたる研究会の成果。

プランと行動の構造―心理サイバネティクス序説 (1980年)

プランと行動の構造―心理サイバネティクス序説 (1980年)

  • 序文
  • 第1章 イメージとプラン
  • 第2章 分析の単位
  • 第3章 心理過程のシミュレーション
  • 第4章 価値、意図およびプランの実行
  • 第5章 本能
  • 第6章 運動技能と習慣
  • 第7章 プランの統合
  • 第8章 プランの放棄
  • 第9章 パーソナリティの非力動的側面
  • 第10章 記憶のプラン
  • 第11章 話す行為のプラン
  • 第12章 創作と解決行為のプラン
  • 第13章 プランの形成
  • 第14章 神経心理学的考察
  • 結語

メモ

第1章 イメージとプラン
  • [17] プラン
    • 完全な行動の記述はどんなものでも一組の指令として十分に役立つものでなければならない。すなわち、それは記述された行為と誘導するプランの特徴を持つものでなければならない。
    • しかし、本書でプランについて述べる場合には、指令の階層構造に言及している
    • プランは一連の操作を実行する順序をコントロールする生活体内の階層構造である。
    • 生活体にとってプランは、コンピュータに対するプログラムと本質的に同じである。
第5章 本能
  • [82-83] 「生活体は しばしばきわめてよくその自然環境に適応しているので、動作の連結が目的的・意図的行動のような外観を呈することがある。この場合は、環境それ自体が動物の記憶の一部分としての役割を果たしているかのようである。それはあたかも、プランが生活体の中にだけあるのではなくて生活体と環境とを込みにした全体の付置の中にあるかのように思われる。生活体の境界を越えてどの程度までプランの概念を拡大したらよいかということは、形而上学的な好みの問題であろう。」
  • [85] 「現在エソロジストによって受け入れられていると思われる本能の記述は、本書の論旨に合致する多くの特徴を持っている。彼らの業績は、生活体の知覚的側面ばかりでなく行動的側面においても、付置、つまりゲシタルトが存在することを強調する。この点は、連鎖ないし反射の単なる連結によるのではなくて、プランに基づいて本能を記述する上での本質的な問題である。」

文献

第3章
  • ジョン・デューイ(1986)「心理学における反射弧の概念」 in 『実験学校の理論 (世界教育学選集)
    [43] 刺激と反応は存在の区別ではなく、目的論的区別であるというのが事実である。すなわち、目標に到達するか、あるいはそれを維持するということに関する機能、つまり、演じられる役割の区別であるということだ
第5章
第12章