巻頭に大河内一男先生の序文があり、次に
「古希を迎えられた
大河内一男先生に
この訳書を献ず」
で1ページを費やすタイプの書籍だった。
訳者解説
50ページくらいある。
- [288] この著作は『国富論』に大きな影響を与えましたが19世紀初頭には既に忘れられた文献になっていました。
でも1845年のマカロック『経済学文献』で「これまでに現れた貨幣論の中で最も優れ最も貴重なもの」と評価を受けて以降は古典の座を確保しています。- ただしこれまではもっぱら第1部ばかりに注目が集まり、第二部は読まれてきませんでした。でも、ロック vs. ダウンズに始まり ハリス vs. スチュアート の対立に締めくくられる鋳貨論争に大きく関係するのは二部の方なのです。
- 小林昇(1961)『経済学の形成時代 (1961年)』未來社
小林昇経済学史著作集第I巻 国富論研究(1) - 小林昇 著|未來社 - ヒューム(1752)『政治論集 (近代社会思想コレクション04)』
京都大学学術出版会:政治論集 - [303] 「スミスがその最大の論敵としていたジェイムズ・ステュアートの名が『国富論』で伏せられていることを思えば、『国富論』にハリスの名があげられていないこともまた、むしろハリスに対するスミスの重大な関心を間接に示すものだといえるであろう」