出版企画(その2)第二回企画会議

オーディオファイルを聴きながら議事録用メモ作成。


自分が理学部の2年生だった時に存在してほしかった、そういう本をつくりたい。
たとえば、インダストリアルデザイナーやプロジェクトマネージャ、ソフトウェアの開発者や企業研究所のR&D従事者、インフォメーションアーキテクト(以下略)などなどは、本来であれば、エスノメソドロジーの「上得意」であってよいはずである。

だからエスノメソドロジーは、社会学のなかで 小さい小さいパイを分け合う必要は、無いと思う。だいたい、「社会学」自体の「社会的影響力」がほとんどない──あるいは非常に小さい──のだから、そんなところで「反=社会学」を言ってみて なにが楽しいのか、という話があるわけで。
そんなことよりも、

 私の見立てでは、社会学諸派の中で──たとえば上記のような顧客にたいして意義ある成果を提供できる、という点で──もっとも 大きく・豊かで・実効的な ポテンシャルをもっているのはエスノメソドロジーである(はずな)のに、しかしその研究成果が そうした「潜在的上得意さま」のところに ほとんど届いていない、ということが いまの問題。また この現状は、おおきく「流通の問題」に由来するものであると思うし、また たかだかそういう問題でしかないのではないか、

だから、いま必要なのは、そうした「潜在的需要」を掘り起こす ふつうの「マーケティング」と、需要にちゃんと応える ふつうの「商品デザイン」とふつうの「営業」だろう

‥‥と思うのでした。
よい技術をもっていても、売れる*商品がつくれなければ仕方がないです。

* しかもその売れ方は「ヒット」じゃなくて──せっけんとか牛乳とか金槌とかと同じような仕方で売れれば──よいわけで。


とりあえずまずは。ふつうの社会経験と常識的な推論能力とふつうの想像力さえあれば理解できるように ロジカルに構成された──「社会学史」や「社会学的問題構成」についての知識に頼らない──小さい本が必要。
「それが──そして実はそれこそが── 社 会-学 なのだ」ということは、読み終わった後で気づいてもらえばよい。