人外魔境 CiNii、本日の探索。
隊長!勉強する大先生を発見しました! シリーズ論文のうちの「その4」。
碓井たかし(2001) パーソンズ・ルーマン・ハバーマスの象徴的メディア論註解 : 社会システムにおける集権化と分権化(その4) 金沢大学文学部論集. 行動科学・哲学篇 http://ci.nii.ac.jp/naid/110000032320 |
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付録として大先生的「メディア一覧表」つき。いわく「本稿の検討の過程ででてきた試案なので、詳細は、今後検討の課題として、ここでの説明は控える」と。
連載その3。
碓井たかし(1999) ルーマンにおける目的プログラムと条件プログラム : 社会システムにおける集権化と分権化(その3) 金沢大学文学部論集. 行動科学・哲学篇 19 http://ci.nii.ac.jp/naid/110000032303 |
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以下のルーマンの紹介では、原著でもほとんど例があがっていないため、少しでもイメージをもって読みやすいように、二三 例をあげておこう。
どよどよどよ....
■定式
目的プログラムと条件プログラム
目的プログラムとは、その内容に即して言えば なによりもまず、定式化された問題 である。
ここに条件プログラムとの本質的な違いがある。後者は──少なくとも理念的なかたちにおいては──問題解決の〈計算〉、すなわち基本的にはすでに解決済みの問題を解くメカニズムなのである。これに対して、目的プログラムは、問題設定という〈索出的〉な機能をプログラミングすることに限られている。問題の解決にかかわる〈決定を考慮〉Entscheidungsüberlegungen する際には、当の問題によって〈脈絡〉Zusammenhang と〈構造〉が与えられる。決定の過程の側から見れば、問題とは〈制約〉begrenzend と〈規格を課す〉disziplinierend 諸条件の複合体に他ならない27。[p.26]
- 27 ZbSr 190頁(S.260)
両プログラムの連携: 「入れ子」と「組み込み」
両プログラムの関わり方について、「プログラム入れ子構造」(Programmverschatelung)と「プログラム連結化(組み込み化)」(Programmverbindung)の区別をしている点がある。
「慣例プログラム」と訳されているのは、「ルーティンプログラム」のこと。
『法社会学』における定式: 条件プログラム・複雑性・変異
要するに、条件プログラムという形式は 〈容量の増大〉Kapazitätserweiterungen を可能にするものである。この容量の増大は、法を実定法へと再編し、それに応じたほうの複雑性を増大させるために不可欠となるものであって、具体的には、〈合理的な変異の原理的に基礎付けられた可能性〉prinzipiell angelegte Möglichkeit rationaler Variation、および、注意力や結果責任や調整のためのコミュニケーションに対する過大な要求からの開放という形をとるものである47。[p.31]
- 47 Rs 255頁(S.234)
「容量」と申したか。
■メモ
- 「Brauchbarkeits(bedingungen)」を「有用性(条件)」と訳しておられる。これは(「最適化」と対比して謂われる)「satisficing (satisfying, satisfactory)」のドイツ語訳。「満足化(条件)」が定訳ですな。
検討論考
- 1964, Lob der Routine
- 1964, Zweck-Herrschaft-System. Grundbegriffe und Prämissen Max Webers
- 1964, Funktionen und Folgen formaler Organisation: Mit einem Epilog 1994 → 『公式組織の機能とその派生的問題 上巻』isbn:4787796119
- 1968, Zweckbegriff und Systemrationalitaet: Ueber die Funktion von Zwecken in sozialen Systemen → 『目的概念とシステム合理性―社会システムにおける目的の機能について』
- 1972, Rechtssoziologie → 『法社会学』
- 1984, Soziale Systeme: Grundriss einer allgemeinen Theorie → 『社会システム理論〈上〉』isbn:4769908083
文献
System of Modern Societies (Foundations of Modern Sociology)
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- マーチ&サイモン『オーガニゼーションズ』ISBN:9784478410073、邦訳 p.211-213