ブルデュー『政治』

研究会準備。http://d.hatena.ne.jp/contractio/20131014
原著刊行は2000年、邦訳は2003年。
講演は1999年2月。これは『ピエール・ブルデュー―1930‐2002』にも掲載されている。

  • Pierre Bourdieu, Propos sur le champ politique, avec une introduction de Philippe Firtsch, Presses universitaires de Lyon, 2000 ISBN:2729706496
http://www.fujiwara-shoten.co.jp/shop/index.php?main_page=product_info&products_id=615
    • イントロダクション(フィリップ・フリッチュ)
  • フィリップ・フリッチュとの対話
  • 講演 政治界 [1999年、リュミエール・リヨン第二大学における講演]
  • 政治行動の諸形式と集団の実存様式 [1973年、フランス政治科学協会における講演]
  • 集団抗議のアンチノミーに関する短いノート [1984年、パリ]
  • 社会空間と政治界 [1985年、チューリッヒ
  • 政治的独占と象徴革命 [1990年、ローマ]


講演集であるが、冒頭に、編者のフィリップ・フリッチュがブルデューの政治関係の研究を40頁くらいにまとめてくれていて、概観に便利な本である。が、この人が何者であるのか、解説にはなにも書いてない。

代わりに、「デリダブルデュー」がどうのこうのいう まことにどうでもいい話が延々と書いてある。

イントロダクション

1980年の『社会学の社会学 (ブルデューライブラリー)』からの引用。

界champ に関する一般的な法則がある。政治界、哲学界、宗教界のように種々異なった界は 機能上の普遍法則をいくつか持っているのである。

だからこそ、一般理論の企ては ばかげたことではないし、今や、個別的なそれぞれの界の機能について学んだことを用いて、その個別研究と、形式的かつ空虚な理論とのあいだの、致命的なアンチノミーを克服することが出来るのである。