涜書:ルーマン『社会構造とゼマンティク』1:第1章

2月に合評会やりますよ。よろしく。:http://d.hatena.ne.jp/contractio/20120219#p1

社会構造とゼマンティク 1 (叢書・ウニベルシタス)

社会構造とゼマンティク 1 (叢書・ウニベルシタス)

  • 序言
  • 第一章 社会構造とゼマンティクの伝統 [64]
    • I (01)
    • II (09)
    • III (13)
    • IV (28)
    • V (35)
    • VI (39)
    • VII (47)
    • VIII (52)
    • IX (57)
  • 第二章 上流諸階層における相互行為──十七世紀と十八世紀におけるそのゼマンティクの転換について [84]
  • 第三章 初期近代の人間学──社会の進化問題の理論技術上の解決 [68]
  • 第四章 複雑性の時間化──近代の時間概念のゼマンティクについて [62]
  • 第五章 自己言及と二項図式化 [14]
[ ] 内は 邦訳でのおおまかなページ数。

第1章「社会構造とゼマンティクの伝統」

I (01)
  • 歴史主義・機能主義・啓蒙: 論拠としての「社会的影響」
    • 啓蒙の位相: イデオロギー批判、革命、「正統化の危機」
    • 知識社会学: 「特定の集団・階層・階級の利害状況や発展史的状況の現れ」としての知識。
    • 歴史学
  • 知識社会学と本書の構想の違い:
    • 知識社会学: 知識の担い手集団を特定しようとする
    • 本書: 〈知識ストック/社会構造〉の相関関係・共変異について問う
      • 議論の最小限の前提: 「思考財とそれを用いる社会の関係が任意に変異することはありえない」
        →問い「何によって、どのようなやり方で、社会構造は任意性を制限するのか」
II (09) : 概念についての事前説明
  • 意味
  • ゼマンティク: 〈出来事/形式〉区別の(前者ではなく)後者。
    • 意味処理規則のストック
  • 保存されたゼマンティク: 概念史研究の対象

概念史研究(=「保存されたゼマンティク」の研究)は、日常的な用法からは断絶した形で研究できる。しかし、「保存されたゼマンティク」を呼び出して使うための可能性条件について考えるなら、最終的には社会的条件について検討する必要がある。

III (13) : 複雑性とシステム分化
IV (28) : 意味の3つの次元
V (35) : 社会文化的進化の理論
VI (39) : 特に、変異メカニズムについて
VII (47) : 知識社会学の登場
VIII (52)

知識社会学の形式。補助理論(部分理論)。

IX (57)