涜書:宮本直美(2006)『教養の歴史社会学』

教養の歴史社会学―ドイツ市民社会と音楽

教養の歴史社会学―ドイツ市民社会と音楽

  • 序章 ドイツの教養と音楽
  • 第1章 教養を求める人々
    • 第1節 市民のアイデンティティ――教養という希望
      • (1) 教養市民層:「特有の道」論争から
      • (2) 市民的文化への視線
      • (3) 市民のアイデンティティ
      • (4) 教養と国家
    • 第2節 大学教育は教養の証明か――資格と教養のずれ
      • (1) 大学教育と官僚:資格社会論
      • (2) 教養としての古典語:精神的貴族であるために
    • 第3節 教養とは何か――手の届かない理想
      • (1) 教養の定義
        人格の修養/結果ではなく過程/市民性/外面よりも内面/非政治的であること/公務員の二つの顔
      • (2) 教養の曖昧さ
  • 第2章 教養のアリバイ――アマチュア音楽活動
    • 第1節 教養の実践?――合唱運動
      • (1) 合唱サークルの人気
      • (2) 合唱の機能:日々の積み重ねと協調
    • 第2節 音楽祭の誕生――オラトリオ・ブーム
      • (1) オラトリオの人気:失われたレパートリー
      • (2) 新しい宗教
      • (3) オラトリオと合唱
      • (4) イベントとしての音楽祭
    • 第3節 教養の共同作業
  • 第3章 目に見える教養――バッハ復興運動
    • 第1節 天才の構築――教養市民の代表者
      • (1) バッハの復活と受容:《マタイ受難曲》の再演
      • (2) 市民としてのバッハ
      • (3) 国民的記念碑――具現化された教養
      • (4) 過去の音楽を演奏するコンサート
    • 第2節 天才にひれ伏す市民――鑑賞作法の成立
      • (1) 教養としての音楽聴:聴衆の誕生
      • (2) 鑑賞作法が意味するもの
    • 第3節 教養の共同確認
  • 第4章 音楽芸術の誕生――音楽批評から音楽学
    • 第1節 音楽を語り始める市民
    • 第2節 たどり着けないユートピア――音楽と教養
      • (1) 最も純粋な音楽:器楽
      • (2) 音楽と言語
    • 第3節 音楽を語る作法――音楽学への道
    • 第4節 不可侵な聖域としての音楽
    • (1) 音楽の語り方
      • (1)形式論
      • (2)作曲家論
    • (2) 音楽と大学
    • (3) 音楽の価値
  • 第5章 音楽が暴く教養の正体
    • 第1節 音楽と教養
      キャノンと人格/天才/音楽の聴き方/音楽の自律化/純粋な音楽
    • 第2節 教養がドイツ市民社会にもたらしたもの
      逆説としての本質化/教養の共同性/理念としてのドイツ
http://www.iwanami.co.jp/moreinfo/0225470/top.html