借りもの:ハーバート・サイモン(1957→1970)『人間のモデル』

今回は第IV部を。

  • Models of Man: Social and Rational- Mathematical Essays on Rational Human Behavior in a Social Setting
人間行動のモデル (1970年)

人間行動のモデル (1970年)

isbn:B0007ELZJ4
  • 序文
  • 緒論
  • 第I部 因果関係と影響関係
  • 第II部 社会過程
  • 第III部 動機づけ:誘引と貢献
  • 第IV部 合理性と経営意思決定
    • 第12章 生産性と都市──農村人口バランス
    • 第13章 サーボ機構理論の生産管理への応用
    • 第14章 合理的選択の行動モデル
    • 第15章 合理的選択と学習理論の比較
    • 第16章 ゲーム理論と学習理論の比較
    • [新稿6]単純概念形成の過程モデルと確率的理論
第14章「合理的選択の行動モデル」

1955年の論文。

この論文の最初の草案は、RAND Corporation のコンサルタントとしての私の個人的資格で用意された。それが…さらに発展したのは Office of Naval Research との契約のもとでの Cowles Comission for Research in Economicsの "Decision Making under Uncertainty" プロジェクトでの仕事においてであった。そして Ford Foundation からの研究補助金の援助を受けて、この論文は完成した。

[448] 直視しなければならない明らかな自己矛盾は、企業の経済理論や経営理論は人間が少なくとも合理的であるようにと「意図」して行動している状況における人間の行動を取り扱おうとしているのに、一方、もし古典的理論がいうところの全体的合理性を仮定すると、企業やその他の組織にみられる内部構造の問題は大部分消滅することが同時に示される、ということである。