グザヴィエ・ロート(2013→2017)『カンギレムと経験の統一性 判断することと行動すること 1926–1939年』

読書会があると聞いて。

  • 緒言 クロード・ドブリュ
  • 序章 「仮面を被って進み出る」──哲学者カンギレム
    • 逆説的な影響力を持った専門的な著作
    • カンギレムの戦闘的エピステモロジー
    • 生命と論争
    • 「生物学的規範性」という概念の形成

第一部 判断することと行動すること(1926─1934年)──カンギレムと反省的「思考様式」

  • 第一章 アラン
    • 「剥き出しの事実」という概念の批判
    • カント認識論の人間学的地滑り
    • 「真の哲学者」
  • 第二章 反省的分析──ある哲学的「思考様式」
    • 知覚することとは判断することである
    • アランとベルクソン──ある「流派の対立」
    • ラニョーと「カントの教え」
    • 一九世紀末フランスのカント受容
  • 第三章 〈私は考える〉
  • 第四章 精神対世界
    • 「根源的─論争的」統一
    • 『海辺の対話』──悟性の哲学のためのマニフェスト
    • 現実存在の衝撃
    • 労働──人間的活動のパラダイム
  • 第五章 反省的分析の道徳的帰結
    • 認識の理論を経由する道徳
    • 懐疑──自由の証拠
    • 「自由の論理」
    • 精神──価値づけの力能

移行のために──〈コギト〉の消尽

    • 「個人的な問い」
    • 〈私は考える〉解体の歴史
    • 『言葉と物』を読むカンギレム
    • 反省的「様式」は断念されるべきなのか

第二部 行動することと判断すること(1935─1939年)──行動の火急性が悟性を超え出るということ

  • 第六章 判断について
    • 判断するとはいかなることか
    • 判断すること、それは意志すること=望むことである
    • 治療すること、それは判断することである
  • 第七章 『ファシズムと農民』──マルクス主義と「裁かれた」歴史
    • 歴史的必然性の哲学
    • 唯物論とはフェティシズムである
    • 価値の歴史性という問題──ストア派としてのアラン
    • アランの方法における死角
    • 価値の唯一性という問題
  • 第八章 超え出られる悟性
    • 〈技術〉と価値の哲学
    • 行動とは何か──崇高なるカヴァイエス
    • デカルトと技術」──転換点となるテクスト
    • 「生きているものの要求」
    • 生きているもの──なおかつ人間として
  • 第九章 必然性の判断に対する行動の還元不可能性
    • アラン──それは「失効した哲学」か「承認された哲学」か
    • 「〈傲慢な=推定的な〉行動」の権利回復
    • 技術と科学の〈相互追い抜きレース〉
    • リスク、誤謬、無謀さ
    • 創造的擬制=フィクション
  • 結論
  • 訳者あとがき
  • 主要参考文献