啓蒙のイロニー―ハーバーマスをめぐる論争史 (ポイエーシス叢書)
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- 129 「啓蒙の子は、どうしても合理主義や近代西欧科学を明るいものとして見てしまっていた。こうした楽天的な思考態度が粉微塵に壊されたのが、1960年代末の激動の体験だった。フッサールの『ヨーロッパ諸学の危機と超越論的現象学』とアドルノとホルクハイマーによる『啓蒙の弁証法』の出会いは衝撃的なものだった。啓蒙主義の影の部分を見出したときの驚きは、いまなお新鮮である。」
これが、ある年代より上の人たちにとっての危機書の位置ですねぇ。