浅田彰(1983/2023)『構造と力──記号論を超えて』

哲学入門読書会第10期の課題図書です。

ISBN:4326151285


第1章だけ異常に長いが、初出一覧をみると、雑誌連載4本分をまとめたようである。これに気づかないで挫折した人が多そう。

  • 本書の構成について
  • 序に代えて 《知への漸進的横滑り》を開始するための準備運動の試み――千の否のあと大学の可能性を問う

■I 構造主義ポスト構造主義のパースペクティヴ

  • 第一章 構造とその外部 あるいはEXCESの行方――構造主義の復習とポスト構造主義の予習のためのノート
    • 1 ピュシスあるいは生命の世界 044
    • 2 カオスあるいは錯乱せる自然 048
    • 3 象徴秩序 恣意性・差異性・共時性 055
    • 4 間奏曲 064
    • 5 交換と《贈与の一撃》 067
    • 6 象徴秩序とカオスの相互作用 096
    • 7 《女》について 122
    • 8 《近代》について 129
    • 9 むすび あるいは はじまり 140
  • 第二章 ダイアグラム――ヘーゲルバタイユの呪縛から逃れ出るための
    • はじめに 142
    • 1 構造 144
    • 2 構造とその外部──弁証法的相互作用 147
    • 3 機械・装置・テクスト:二元論からの脱出 156
    • おわりに


■II 構造主義のリミットを超える――ラカンラカン以後

  • 第三章 ラカン 構造主義のリミットとしての
    • 1 個と対 166
    • 2 相互性と双数性
    • 3 想像界象徴界 179
    • 4 構造とその外部 187
    • 5 構造と力 199
  • 第四章 コードなき時代の国家――ドゥルーズ=ガタリのテーマによるラフ・スケッチの試み
    • はじめに 202
    • 1 コード化・超コード化・脱コード化 204
    • 2 三段階図式と歴史 214
    • 3 原国家と近代国家 220
    • 4 エタとナシオン 228
  • 第五章 クラインの壺 あるいはフロンティアの消滅
    • 1. 内と外:二元論の神話 232
    • 2. クラインの壺:二元論の終焉 240
    • 3. 都市的なるものをめぐって 249
  • 第六章 クラインの壺からリゾームへ――不幸な道化としての近代人の肖像・断章
    • 1 ふたつの教室 260
    • 2 近代の不幸な道化 263
    • 3 砂漠へ 276
  • あとがき
  • 初出一覧

初出

第1章については、1981年2月に執筆との注記がある。つまり第1章を書いてしまってから他の章を書いた、ということ。でもなぜそれを書く必要があったの?

第1章「構造とその外部 あるいはEXCESの行方」

1 ピュシスあるいは生命の世界 044

2 カオスあるいは錯乱せる自然 048

3 象徴秩序 恣意性・差異性・共時性 055

4 間奏曲 064

5 交換と《贈与の一撃》 067

6 象徴秩序とカオスの相互作用 096

7 《女》について 122

8 《近代》について 129

9 むすび あるいは はじまり 140