isbn:458800767X

  • I 時間拘束からの出発
    • II 法の機能の探索: 時間拘束の法的解決-と-その機能的等価物(希少性とリスク)
    • III 機能の実現: 抗事実的予期の産出・維持・更新の進化的係留点としての「決定産出組織」(裁判所と議会)
    • IV 法と政治の分化
  • V いわゆる「機能喪失」をめぐる論争について
  • VI 機能と遂行

I

法の機能は、時間拘束の問題を、法ならではのやりかたで解決するところにあるよ。

II

法の機能は「規範的予期の安定化」だよ。「行動制御」や「コンフリクトの規制」は法の Leistung だと捉えたほうがいいよ。

III

法の機能の実現は、決定によって──したがって/そして歴史的には、決定を産出する組織(裁判+議会[司法と立法])の分出──によって為されるよ。

IV

V

VI

「行動制御」や「コンフリクトの規制」は法の Leistung だと捉えたほうがいいよ。

 以上の議論すべてを踏まえるとしても、機能的特定化の利点が進化のメカニズムのように作用するとはいえないということも確認しておかねばならない。歴史的説明のためには、複雑に構築された進化理論が必要である。加えて 機能だけから、法が実際にオートポイエティック・システムとして閉じられ、再生産されうるとの結論を導き出すことはできないのである。そのためには、さらに一定の構造が発達する必要がある。われわれは次章でこの構造について、コード化とプログラム化(の差異)という観点のもとで論じることにしよう。[p.175-176]