20050625-26 社会学史学会

シンポジウム:

  • http://wwwsoc.nii.ac.jp/jashs/2005_sympo.html
    • 小松丈晃(北海道教育大学)「リスクの社会システム理論─ルーマンの視角─」
      • 本報告では、主としてドイツでの社会学的な観点からのリスク論の議論状況をテーマとする。これまでの社会学史の中にあって今日の視点からしても重要だと思われるいくつかの社会学的な非知(ignorance,Nichtwissen)論にも適宜触れながら、今日のリスク現象を記述するにあたってのN.ルーマンの社会システム理論の視角の意義を、わけても彼の─しばしばU・ベックと対比されつつ論じられる─知/非知論を軸として、議論したい。
    • 福島真人東京大学)「リスク、安全性、組織─事故社会学と高信頼性組織研究─」
      • 組織の安全性をめぐる研究は、 Perrowの Normal Accidents(1984)に代表されるように、具体的な大事故を事後的に分析し、そこから組織と技術について理論化するという手続きをとってきた。それに対して、高度の安全性を誇る組織をリアルタイムで研究したのが、高信頼性組織研究である。この報告では、両者の間の論争を概観しながら、リスクと安全性をめぐる理論と実証的研究の関係を再検討する。
    • 中村健吾(大阪市立大学)「トランスナショナリティの時代における政治と社会学ヴェーバー対ベック、または「国家」対「帝国」?─」
      • ベックによれば、「第1の近代」における主要な制度の一つであった国民国家グローバル化の進行とともにトランスナショナルな政体としての「帝国」へと道を譲りつつある。これに伴い、国民国家の枠組みでしか「社会」という概念を構成してこなかった旧来の社会学もまた「ポスト社会的」な概念へと方向転換しなければならない。本報告では、ベックの最近の仕事を参照しながら、EUのようなトランスナショナルな政体を把握するに際して社会学という「知」の遺産がいかなる貢献をなしうるかという点を考察してみたい。