サミュエルソンが推薦の序を書いている。
- 作者: ポールクルーグマン,Paul Krugman,山形浩生
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞社
- 発売日: 2003/11
- メディア: 文庫
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第1部 経済のよしあしの根っこんとこ
- 1 生産性成長
- 補足 生産性と競争力
- 2 所得分配
- 3 雇用と失業
第2部 相も変わらぬ頭痛のタネ
- 4 貿易赤字
- 補足 通貨の切り下げはいいこともあるんだよ、というお話
- 5 インフレ
まで。
で、結局「生産性」ってなんなの?
■第1部 まとめ: 経済におけるもっとも重要なトピックは、「生産性」「所得分配」「雇用」の3つ。
- 【生産性成長】
ある国が長期的にみて生活水準をどれらか上げられるかは、基本的には生産性──労働者一人当たりの産出をどれだけ増やせるか──に依存する。- 生産性がなぜ停滞したのか、どうすれば回復するのかについてはわかっていない。[p.37]
「生産性成長はアメリカの経済的なよしあしを左右する唯一最大の要因である。でもそれについて僕たちは何をするつもりもない以上、それは政策課題にはならない」
[p.43]
- 【所得分配】
過去一世代の間に所得分配の不平等が拡大しているが、その理由はわかっていない。[p.51]- 最下層に対する 社会福祉支出は、増やしても[6-70年代] 減らしても[80年代]、最下層の拡大縮小にはたいして影響がなかった。
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- 【雇用と失業】
インフレ率を一定にしておくには、いつも一定の失業率が必要(=自然失業率〜インフレを加速しない失業率 NAIRU)[p.61]- 理由: 需要を増やして完全雇用を実現しようとすると、労働者は生産性成長を上回る実質賃上げを要求しようとし・企業はコスト上昇以上の値上げをおこなおうとするから。
アメリカ人の大多数の経済的なよしあしにとって、いったい何が本当に問題かっていう話をするなら、生産性と所得分配と雇用で話の9割は尽きちゃうだろう。でも、実際の立法とか行政を動かすのは何かっていう話をする場合、こういう話題はたぶん議題の5%にもならないと思う。/ なぜかといえば、それは、[...] 通常の政策の範囲内では、こういう問題はどうにもできないからなわけ。[p.69]
なんという機能分化。